観察日 : 2022年 3月17日(木)
場 所 : 大池付近、水路付近
植 物 : シダレヤナギ、オオイヌノフグリ、つくし(スギナ)、カントウタンポポ
動 物 : オオバン、キタテハ
記事作成: 阿部裕治(NPO法人鶴見川流域ネットワーキング)
季節は春へ加速。数日ぶりに来てみると、水辺のヤナギなどが芽吹き始め、枯草色だった公園に緑が増えていました。春が近づき、生きものが一気に動き出してきたような雰囲気です。
シダレヤナギの芽吹き
足もとのオオイヌノフグリの花は、数える程度だったのが、数えきれないほどに。見事に咲き誇っていました。オオバンは、青いお花畑の中で食事中。冬のときには見られない光景ですね。食べているのはイネ科が中心で、オオイヌノフグリは口にしていないようでした。
写真を撮っていると、ひらひらとオレンジ色の蝶がやってきました。キタテハです。越冬個体でしょうか。無事に冬をのりきり、お疲れさま。翅を開き、オオイヌノフグリとともに太陽の暖かい光を体で受けていました。
びっしりと咲き誇るオオイヌノフグリ
いつもの採食場所がお花畑に様変わり
日の光を受けるキタテハとオオイヌノフグリ
水路沿いを歩いていると、春を感じさせてくれる植物を見つけました。つくしです。もっと出ているところがないか、足もとに注目して歩いていると、近くで発見。まるで林のように生えていました。つくしは、スギナの胞子茎(ほうしけい)と呼ばれる部分。ワラビやゼンマイと同じシダ植物の仲間です。茎の先の部分は、胞子嚢穂(ほうしのうすい)と言い、ここから胞子を出して増えていきます。一足遅れて生えてくる緑色のものが栄養茎(えいようけい)。胞子茎と栄養茎は、地下茎(ちかけい)でつながっています。そばにはカントウタンポポも咲き始めており、春を存分に感じさせてくれた観察になりました。
つくし(スギナの胞子茎)がたくさん出ていました
胞子嚢穂 ここから胞子を出します
スギナの栄養茎
カントウタンポポ