観察日 : 2018年 1月17日(水)
場 所 : 草地広場、大池
生きもの: ツグミ、クビワキンクロ、メジロガモ
記事作成: 阿部裕治(NPO法人鶴見川流域ネットワーキング)
一月最初の観察は、曇り空で徐々に雨という具合の悪い天気でしたが、冬の訪問者に魅了されました。
休日の草地広場はたくさんの人で賑わっていますが、平日は静か。でも、ツグミがしっかりと利用しているのです。進んでは立ち止まっておじぎをし、地面をつついています。土の中にいる虫などの音を聞くためにそのような行動をします。運よく、餌を捕らえた写真を撮ることができました。
昨年、1月の生きもの観察日記257でも紹介しましたが、冬になるとやってくるツグミに今年もやっぱり来てくれたかとほっと一安心、頑固にまたトップに記載させてもらいました。春まで自由に草地広場をご活用ください。
ツグミ(ヒタキ科)目の上の白い帯が目立ちます。
虫がいるかな? もしもーし
しばらく見ていると大物、ミミズをゲット!
大池の様子は、悪天候がよかったのか、晴れの日に比べると意外とカモが活発に動きまわっていました。昨年末あたりからやってきていると思われるクビワキンクロの雌(北米に分布、日本ではごく稀)も忙しく採食していました。それなりの写真も撮れて、よしよしと思いながら、少し離れたホシハジロの群れを見ていました。
「あれっ!?」思わず2度見。目を凝らせば、メジロガモ(生きもの観察日記277参照)ではありませんか!昨年10月のメジロガモと同じ個体かは難しいですが、可能性としては高いのかなと思います。いずれにしてもまたやってきてくれたことに感動。今シーズンはなかなか見ることができない鳥がよくやってきています。野鳥観察する場所としての新横浜公園の注目がさらに広がりそうですね。
クビワキンクロ(カモ科)
メジロガモ(カモ科)
平成30年1月27日(土)新横浜公園では「第11回日産スタジアム駅伝大会supported byファイテン」が開催されました。
大会前の1月22日(月)には4年ぶりとなる大雪で、公園内も真っ白になってしまいましたが、新横浜公園の職員総出で除雪作業を行い、何とか開催することができました。
今大会は日産スタジアムの改修工事に伴い、メイン会場を日産フィールド小机に移しての開催となりましたが、昨年を上回るエントリーをいただきました。みなさま本当にありがとうございました。
今年はオープニングイベントとして小学生を対象に、NPO法人ランニング・デポの代表 久保健二氏による「ランニング教室」を開催しました。
今年で2回目の開催となる「親子ラン」では小学1年生から6年生までの親子223組446名が新横浜公園を駆け抜けました!お子さんが親御さんを置いて先に走っていってしまう光景が印象的でした。
特設ステージでの駅伝開会式では横浜F・マリノス公式チアリーディングチームの「トリコロールマーメイズ」によるパフォーマンスで会場のボルテージも上がります!
いよいよ駅伝のスタートです。
今年は440組1,760名のランナーが日産スタジアムをバックにスタートしました。
日産フィールド小机の中では、チームメイトを待つ次走ランナー、スタンドでは仲間を応援する方々で賑わいました。
メイン会場が日産スタジアムから日産フィールド小机になったことで、選手と応援の方との距離もグッと近くなり選手の息使いがよく聞こえてきました。
公園内には、まだ雪が残っていましたが、参加されたランナーの皆さんは元気に駆け抜けました。
親子ラン表彰式では各学年1位から3位までの表彰を行いました。
駅伝の表彰式では、各部門1位から8位までの表彰の他、区間賞、特別賞(最年長チーム賞・最遠方賞)、特別表彰部門として企業対抗、スポーツクラブ・ランニングクラブ対抗の表彰も行いました。
今大会も横浜市陸上競技協会の役員のみなさま、日産スタジアム運営ボランティアのみなさまによって無事に大会を開催することができました。みなさまご協力ありがとうございました!
編集後記(舞台裏では・・・)
大会当日の朝、駅伝のコース上に凍結箇所発見!!新横浜公園の職員が急ピッチで復旧しました。
みなさん、これは何でしょうか?表彰式でかぶっている入賞者がいたのをご存知ですか?
これは「月桂冠」本物です。この日産スタジアム駅伝が始まった11年前に新横浜公園内に植樹した月桂樹が大きくなり、冠を作れるほどの葉をつけました。職員が手作りして、初お披露目となりました!
2018年1月22日、横浜で18cmの積雪(横浜地方気象台発表)を記録しました。新横浜公園も多くの雪が積もり、一面銀世界となりました。
現在、公園スタッフが懸命に除雪作業を行っております。
公園施設の除雪を行い、安全が確認できたエリアから順次利用再開いたしますのでご利用まで今しばらくお待ちください。詳細は、新横浜公園・日産スタジアムホームページをご覧ください。
今後、数日は気温の低い日が予想されており、凍結のおそれがございます。足元が滑りやすくなっておりますので、十分にご注意の上ご来場ください。
1月13日(土)に「第27回よこはま国際ちびっこ駅伝大会」を開催しました。このイベントは、神奈川新聞社と日産スタジアムが主催の、冬の人気イベントです。
今年は、スタジアム改修工事の関係で日産フィールド小机での開催となりました。当日は、北風は冷たいものの雲一つない、絶好の駅伝日和となりました。
開会式では、神奈川新聞社代表取締役社長・並木裕之様の挨拶の後、参加者を代表して、駅伝6年女子の部に 出場する選手から元気な選手宣誓がありました。
午前中は駅伝の部、午後はロードレースの部がおこなわれ、子ども達は皆、一生懸命に前を向いて走っていました。沿道から送られる保護者の方やお友達の声援にも力がこもっていました。
レース終了後には表彰がおこなわれ、上位入賞者に温かい拍手が送られていました。
中には、大人顔負けの好タイムを記録した選手もいたのが印象的でした。
近い将来、今大会に出場した選手の中から、オリンピアンが誕生するのではないかと大いに期待を抱きました。
今大会には3177名が出場し、観戦者を含め、約13,000人もの人でにぎわいました。
参加された皆さん、観戦にお越しいただいた皆さん、1日お疲れ様でした。
ゆっくり体を休めて、また楽しくランニングを続けてください。
また、来園者の方におかれましては、大会中、園路の一部を使用した関係で、通行スペースが狭くなるなどご迷惑をおかけしましたが、ご協力いただき、誠にありがとうございました。
観察日 : 2018年 1月5日(金)
場 所 : 減勢池周辺、草地広場トイレ棟周辺
生きもの: ハシボソガラス、ハシブトガラス
記事作成: 横山大将(NPO法人鶴見川流域ネットワーキング)
新年明けましておめでとうございます。2017年最後の生きもの観察日記を書いたかと思ったらあっという間に2018年になってしまいました。筆者は今年、厄年だそうです・・・。
さて、そんなことはさておき、本日は曇り空で気温も低く、昆虫を見つけることができませんでした。そこで、今回は身近な鳥と植物をご紹介させていただきたいと思います。まずは、人が暮らしているところなら必ずと言っていいほど見かける機会の多い2種の鳥です。
見ての通りカラスの仲間です。「新年一発目でカラスかよ」と思った方、すみません。
普段、あまり気にすることもありませんが、身近なカラスには上記の2種がおります。額がなだらかで嘴が細いハシボソガラス、額がでっぱりで嘴が太いハシブトガラスです。見た目以外にも、鳴き声(ハシボソ:濁った声、ハシブト:澄んだ声)や鳴き方(ハシボソ:お辞儀するように頭を上下に揺らす、ハシブト:頭を約45°上方に突き出す)といった違いが見られます。市街地にはハシブトガラスが多く、郊外にはハシボソガラスが多いといった、生活する環境も若干異なるようです。
カラスについては、「ゴミを漁る汚い鳥」といったイメージを持つ方も多いと思いますが、カラスは古来、八咫烏として「神の使い」と神聖視されてきた鳥でもあります。ちなみにですが、日本サッカー協会のシンボルマークになっている三本足の鳥もこの「八咫烏」です。この他にも、地域によってはカラスにまつわる言い伝えや伝説が残っているようです。また、カラスは大変頭が良く、コミュニケーション能力が高いとされており、自身に危害を加える人間をしっかりと見分けて攻撃したり、その人物を仲間に伝えたりするそうです。
カラスは、そのイメージの悪さで大きく損をしている鳥類のひとつだと思います。ですが、カラスの仲間は全てが「全身真っ黒」で「ゴミを漁る」わけではありません。新横浜公園の周辺では、黒い頭に青く長い尾羽を持ったオナガがよく観察されます。また、カラスのゴミ漁りを防ぐには、我々人間の配慮も必要とされます。対策としては、カラスが開けられない形状のごみ収集場所を整備・設置したり、生ゴミをゴミとして出さずにコンポストで処理し、家庭菜園の肥料として有効活用したりと様々なものが考えられます。
カラスに対する否定的な見方をほんの一瞬捨てて、公園のカラスを観察してみると、身近な鳥の意外な一面に気がつけるかもしれませんよ?