毎年、新横浜公園の田んぼに設置される案山子(かかし)の製作を行いました。
8月22日、熱中症と感染症予防に十分注意を行い、「日産スタジアム運営ボランティア グリーン&クリーン部会」が主管して、横浜市民の限定6家族を募り、ボランティアさんと一緒に案山子(かかし)11体(イレブン)を製作しました。
案山子(かかし)の骨組みと古着などは、ボランティアさんが事前に準備して、参加者が自分たちのイメージで着付けしていきます。
今年は、ボランティアさんが作った、「案山子(かかし)作り方」の冊子を参考に、家族が協力して作りました。
子どもと、お父さん、お母さんとの共同作業は笑顔もあり、ボランティアさんも少々お手伝いしましたが、楽しそうな光景でした。
髪型を整えて、顔を書き込んで完成です。案山子(かかし)への願いを込めたメッセージも書きました。
10月上旬の稲刈りまで、田んぼには鳥から稲を守るため網を張って、案山子(かかし)イレブンは田んぼの稲と公園の来場者を見守っています。
皆さん、公園に見に来て下さいね。
「新横浜公園四季折々の生きもの観察会」(協賛:株式会社春秋商事)今年度の2回目を開催しました。
この観察会は、鶴見川の多目的遊水地として水と緑が豊かな新横浜公園と生息する多種多様な生きものの理解を深めていただく機会として、年5回の開催を予定しています。
今回は、セミの抜け殻標本作りと木にしかけたトラップに集まる昆虫等の観察、セミの幼虫や羽化(幼虫から成虫になる様子)の観察を行いました。
講師はNPO法人鶴見川流域ネットワーキング(以下npoTRネット)さんです。
まずは「セミの抜け殻標本」を作りましょう。セミの抜け殻をケースのなかに配置して、1つの抜け殻にピンを4本使います。ピンを打つ位置や向きを教えてもらって、みなさん上手に完成することができました。
うつ伏せと仰向け状態の2つの抜け殻を固定しました。(仰向けは転がって難しい!)
逆さにしても動かないのが理想です
抜け殻標本作りを教えてくれたnpoTRネット横山さん
抜け殻のおしりの方をよく見て、ホワイトボードに赤く描いてあるように丸いものがあるのはオス、尖ったもの(産卵管)があるのはメスなんですよ。
外へ観察に行く前に、今回の観察会のために仕掛けてあるバナナトラップの作り方を教わりました。材料は、ストッキング、バナナ、ドライイースト、チャック付きのビニール袋、お酢を使うといいです。空気を抜いて綴じ、もみほぐして一晩くらい発酵させます。無酸素状態にするのがポイントです。
バナナトラップの作り方を教えてくれたnpoTRネット阿部さん
トラップを仕掛けたのはカブトムシの好むクヌギやコナラの木があるところです。これらの木はスズメバチなどもいることがあるので、いないことを確認してから観察するようにしましょう。
雨の降る中、みなさん雨具を着て、子どもたちはスキップして元気に出かけました。元気な姿に勇気をもらいながらもnpoTRネットさんと新横浜公園スタッフは、この雨ではもしかしたらカブトムシがいないかもしれないと少し不安な気持ちでいました。
コクワガタ(まさかのアゴが4つ?2つは影です)
いてくれましたカブトムシ!
手の上にいるのはメスのカブトムシ
「カブトムシに触りたいー」と子どもたちが喜んでいました。バナナトラップだけじゃなくて周りの幹や足元も注意深く昆虫を探していました。観察熱心ですね。数は少ないですが、コクワガタ、カブトムシのオスとメス、ほかにもベニスズメ(スズメガの仲間)やケシキスイの仲間、サビキコリ(コメツキムシの仲間)、シロテンハナムグリを観察することができました。次はセミを観察しに移動しましょう。
地面にいるセミの幼虫を踏まないように足元に気をつけて進みます
アブラゼミの幼虫
羽化を終えたばかりのミンミンゼミ
アブラゼミの羽化 翅(はね)がまっ白です!
「しろーい」「キレイ」とみなさん写真をたくさん撮っていました。セミの羽化も見られてよかったです。部屋に戻り、新横浜公園内で撮影した生きものを紹介してもらいました。そのなかにセミの幼虫が殻を破ってから羽化を終える状態までの動画がありました。約50分間もかかるのですね。セミも撮影されたnpoTRネットさんもお疲れさまでした。
次回の四季折々の生きもの観察会は9月11日(土)開催です。この日は、新横浜公園の池の生きもの(魚)を観察します。皆様のご参加をお待ちしています。
なお、今回観察会のために特別にトラップ設置を行いましたが、普段は無断でのトラップ設置は禁止となっております。また、公園内で捕まえた昆虫は、放してあげるなどの配慮をお願いいたします。
観察日 : 2021年 8月12日(木)
場 所 : テニスコート裏手のスロープ付近、水路周辺、大池周辺
生きもの: ウズラカメムシ、ヒメウラナミジャノメ、シオカラトンボ、ヒメアトスカシバ、アオモンイトトンボ
記事作成: 横山 大将(NPO法人鶴見川流域ネットワーキング)
立秋を過ぎ、暦の上では秋。でも、来る日も来る日も猛暑。本当に秋を感じるのはまだ先だなぁ、と思う今日この頃です。筆者は暑さにめっぽう弱いので、まだ涼しい朝8時前から観察をスタートしました。
公園内に降りていく道中、スロープ脇の茂みに目を向けるとイネ科植物の穂に1匹の昆虫がしがみついています。これはカメムシの一種、「ウズラカメムシ」です。
イネ科植物の穂にしがみつくウズラカメムシ
名前の由来は皆さんもよくご存知、鳥のウズラから。背面の模様や尖った頭部の形状がウズラとそっくりだということでこんな名前になったといわれています。イネを食害するので米農家さんからは嫌われますが、頭でっかちでどことなく可愛らしいカメムシです。
水路の方に移動してみました。すると早速、茂みの隙間をひらひらと小さなチョウが飛んできました。タテハチョウの仲間、「ヒメウラナミジャノメ」です。花の蜜を吸いにやってきたようです。
吸蜜中のヒメウラナミジャノメ
小さな体と、翅(はね)の裏にある波模様と目玉模様から「姫裏波蛇の目(ヒメウラナミジャノメ)」という名前が付けられたとされています。人によってはこの目玉模様が気持ち悪いと感じるかもしれませんが、ジャノメチョウやヒカゲチョウ類の種を調べるのに大変重要な模様でもあります。目玉模様の付いたチョウを見かけることがあったら、苦手でない方はぜひ、何という種類のチョウなのか調べてみてください!意外と楽しいですよ!
水面の開けた水路に移動してみると、トンボがたくさん飛んでいます。新横浜公園をはじめ、池のある公園ではよく見かける「シオカラトンボ」です。
葉っぱにとまったシオカラトンボのオス
飛ぶスピードが速いので、どこかにとまってくれるのを待つことにしました。待つこと5分。目の前の葉っぱにとまってくれました!すかさず連写。いつ見ても惚れ惚れするカッコ良さ。複眼の透き通ったブルーも引き込まれそうな美しさです。
次はクズが茂った水路に移動です。葉っぱの上に何かいないかな~、とゆっくり歩いていたところ、黒と黄色のしましま模様が目に入りました。ハチのように見えたので、遠巻きにじっくり観察してみると「ヒメアトスカシバ」というガの仲間でした。
交尾中のヒメアトスカシバ(左:オス/右:メス)
今回、初めて交尾中のペアを観察できたのですが、オスとメスで体色が随分と違うことに驚きました。ヒメアトスカシバはドロバチ類に擬態しているといわれていますが、オスの方はあまりハチっぽくないですね。もちろん、ガなので刺してくることはありませんので、もし見かけてもそっとしておいてあげてくださいね。
最後に大池の周辺を観察します。足元を細身のトンボがたくさん飛んでいます。イトトンボの仲間、「アオモンイトトンボ」です。
交尾中のアオモンイトトンボ(上:オス/下:メス)
よく、ハート形に例えられるアオモンイトトンボの交尾を間近で撮影できました。しかしよく見ると何となく違和感が。オスは腹部の第8節が全体的に水色、メスは腹部が全体的に黒色なのですが、2匹ともオスっぽい体色なんです。後で調べたのですが、メスの中には成熟するとオスそっくりの模様になる「オス型」という型が少ないながら出現するそうです。 "生きもの好き"になって20余年、まだまだ知らない事の方が多いですね。日々勉強です。
今回は多くの生きものを観察できたので、少々長くなってしまいましたが、これでも観察できた生きものたちのほんの一部です。特に昆虫を観察するには最高の時期でもあります。熱中症や新型コロナウイルス感染対策等々、充分な対策をしたうえでフィールドワークを楽しんでください!
新横浜公園メールマガジンにて4月9日(金)~8月13日(金)まで毎週金曜日配信予定の「オリンピックコラム」を記事にしました。今回が最終回です。ぜひご覧ください。
第19回テーマ:「オリンピックの振り返り」
東京2020オリンピック競技大会が8月8日に閉会しました。横浜国際総合競技場(日産スタジアム)ではサッカー競技が行われ、男女の決勝戦を含む12試合が開催されました。大会期間中はスタジアム周辺への入場を制限させていただきましたが、迂回にご協力いただき誠にありがとうございました。大会終了後の撤去作業にあたり、8月中は一部通行できない箇所がございます。引き続き、ご協力のほどよろしくお願いいたします。
さて、ここ横浜国際総合競技場ではこれまで2002FIFAサッカーW杯、2019年ラグビーW杯、そして今回の東京2020オリンピック競技大会と世界三大スポーツの決勝戦が開催されたことになりました。この実績は世界で初めてとなり、世界で唯一のスタジアムとなります。オリンピックでは無観客での開催となりましたが、日本が世界に誇るスタジアムとして、次の大きな舞台で皆さまをお迎えできるよう、引き続き努力してまいります。
いよいよ8月24日からは東京2020パラリンピック競技大会が開幕します。残念ながら横浜国際総合競技場では競技は実施されませんが、テレビ画面の向こうで活躍する選手たちをみなさん一緒に応援していきましょう。
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新横浜公園メールマガジンにて4月9日(金)~8月13日(金)まで毎週金曜日配信予定の「オリンピックコラム」をまとめて記事にしました。今後も随時まとめていきますので、ぜひご覧ください。
第17回テーマ:「明日は男子サッカー準々決勝」(2021年7月30日配信)
明日は男子サッカー準々決勝の4試合が横浜国際総合競技場を含む4会場で行われます。横浜国際総合競技場では、20時から韓国vsメキシコが行われます。準々決勝からはノックダウン方式となり、難関のグループリーグを突破したチーム同士の一層白熱した戦いが見られることでしょう。
明日、横浜国際総合競技場で戦う両チームは、2012年のロンドン五輪のグループリーグ初戦でも対戦しており、スコアレスドローでしたが、その大会で最終的にメキシコは優勝しました。
今大会のメキシコは、オーバーエイジの3選手に加え、ライネス、アギーレ、ベガと実力者が揃っており、GKのオチョアは経験豊富で韓国がどのようにゴールをこじ開けるかが注目ポイントです。
一方の韓国は、グループリーグ初戦のニュージーランド戦には敗れたものの、第2節4-0、第3節を6-0で勝利し、好調をキープした状態で決勝トーナメントに挑みます。どんな試合になるのか、今からとても楽しみです。是非観戦をお楽しみください。
次回は決勝戦前日の配信ですので、東京2020オリンピック男子サッカーの決勝戦についてです。
(参考文献)2021年7月現在
Jリーグ 東京オリンピックマッチレポート:https://www.jleague.jp/match/olympic/2021/072506/recap/#preview
第18回テーマ:「明日は男子サッカー決勝」(2021年8月6日配信)
本日、このあと21時から女子サッカーの決勝戦、スウェーデンvsカナダが横浜国際総合競技場で行われることになりました。そして明日は男子サッカーの決勝が横浜国際総合競技場で行われます。二日続けてオリンピック決勝が行わることになりました。
ここまで横浜国際総合競技場では、東京2020オリンピックの男子サッカー、女子サッカー合わせて10試合が行われ、残すは今日と明日の決勝のみとなりました。明日の決勝の対戦カードはスペイン対ブラジルです。
スペインは、準決勝で延長戦の末、日本に勝ち決勝へと駒を進めました。スペイン伝統のポゼッションサッカーは今大会も健在で、高いキープ力とテクニックで相手ゴールに迫るサッカーは、日本戦でも多く見られました。
一方のブラジルは、3大会連続の決勝進出で大会連覇を目指します。今大会はここまで3失点と守備陣も非常に好調です。
決勝戦にふさわしい強豪国同士の注目の一戦。皆さんはどちらが優勝すると思いますか。両チームともに横浜の地で歴史に残る戦いを見せてくれると思うので、皆さん自宅から観戦を楽しみましょう。
次回は、オリンピックの振り返りです。是非ご覧ください。
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