観察日 : 2018年 10月18日(木)

場 所 : スケボー広場周辺、園内水路付近

生きもの: キマダラカメムシ、オオカマキリ、コカマキリ、ツマグロヒョウモン

記事作成: 横山大将(NPO法人鶴見川流域ネットワーキング)

 

 肌寒い日が続き、徐々に冬が近づいてきているのをひしひしと感じます。今日も肌寒く、曇り空のためか、元気に飛び回っている昆虫は見られませんでしたが、日が当たっているところで体を温めている昆虫たちがいました。今回は、その一部を種類の見分け方とともにご紹介していきたいと思います。

 スタジアムから公園に続く階段を降りてすぐのところにメタセコイアの木が立ち並んでいます。その根元近くにグレーに赤い点々模様のこの昆虫がいました。

DSCF3674_キマダラ幼虫.jpgキマダラカメムシ(幼虫) 

DSCF3690_キマダラ成虫.jpgキマダラカメムシ(成虫)

 温暖化の影響なのか、最近関東地方でも見られるようになってきたカメムシの仲間で、「キマダラカメムシ」といいます。新横浜公園がある港北区をはじめ、鶴見区や川崎市でも見かける機会が増えています。幼虫は地味な色合いですが、成虫になるとその名の通り黄色いまだら模様になります。他にも似たような色彩を持つカメムシは存在しますが、この辺りで見かけるのは、ほとんどがキマダラカメムシです。ちなみに、このキマダラカメムシも危険を感じると臭いにおいを出しますので、あまり刺激を与えるのはお勧めしません。見かけてもそっとしておいてあげるのが虫にも人にも平和的かと思います。

 園内を歩いているうちに、わずかではありますが日が出てきました。草の茂っているあたりに目を向けてみると、中型のチョウが花の蜜を吸いに来ていました。

DSCF3705_ツマグロ♀.jpgセイタカアワダチソウで吸蜜するツマグロヒョウモン(♀)

 メスの(はね)の先端が黒いことから「端黒豹紋(ツマグロヒョウモン)」という名前が付けられたタテハチョウの仲間です。オスは翅の先端もオレンジ色です。幼虫は、パンジーやビオラといったスミレの仲間を食草とするため、ガーデニングをされる方からは嫌われてしまっています。本州には他に似たような色彩のチョウはいないので、慣れてくると飛んでいる姿でも見分けがつくくらい特徴的で美しいチョウです。

 ツマグロヒョウモンが吸蜜をしているすぐそばでは、2種類のカマキリが日向ぼっこをしていました。

DSCF3696_オオカマ.jpgオオカマキリ

DSCF3698_コカマ.jpgコカマキリ

  「オオカマキリ」は、日本に生息するカマキリ類では最大クラスの種類で、後翅に赤紫色の飛沫模様があるのが特徴です。反対にコカマキリは、この周辺で見られるカマキリ類の中では最小クラスのかわいいカマキリで、前脚に黒と桃色の腕輪模様があるのが特徴です。どちらの種類も緑系と茶色系の体色のものが存在しますが、これらの特徴が分かればなんという種類かすぐに判別できます。

 これから、どんどん気温が下がり、冬がやってきます。体調には充分に気を付け、フィールドワークをお楽しみください!

ツマグロヒョウモンほか場所.jpg

新横浜公園市民活動支援事業の「日産スタジアム運営ボランティア グリーン&クリーンクラブ」主管による「稲刈り体験と花植え」を107日に開催し、16組の家族にご参加いただきました。

 

ラグビーかかしに守られた新横浜公園の田んぼでは稲穂が大きく実り、頭(こうべ)を垂れています。稲刈り当日は台風の影響でより一層・・・

2018101701.jpg

 

2018101702.jpg春の田植えにも参加されたご家族は、自分たちで植えた稲を刈りました。ボランティアさんに教えてもらいながら、みなさん鎌で上手に刈っていきます。稲刈り中、ザリガニやバッタなどの生き物にも出会えて楽しかったですね。

2018101703.jpg

2018101704.jpg田んぼの横の花畑に"ガザニア""ナデシコ""マリーゴールド"の花植えもしました。お花の名前を覚えられるかな。

2018101705.jpg


稲を天日干しして、来週脱穀をします。昨年は38kg収穫できましたが、今年の収穫量は何kgになるか、楽しみですね。

2018101706.jpg


 

 10月8日(祝月)に「しんよこピクニックパーク」を開催しました。

 この日は「横浜元気!!スポーツレクリエーションフェスティバル2018」が開催されており、その中のイベントとして、新横浜公園にある草地広場を会場にして実施しました。ディスプレイ.jpg

 昨年実施した際は1日中雨に降られてしまい、今年も朝からどんよりとした曇り空。

「お願いだから今年こそは降らないでくれー」とお祈りしながら準備を進めていきます。

ディスプレイ2.jpg

 イベントでは遊具(バドミントン、凧、ビニールボール、ドッヂビー、縄跳び)の貸出をおこないました。スタート直後から親子連れや家族連れを中心に、多くの方が遊びに来てくれました。

貸出風景.jpg

「どれで遊ぼうかな~」

中には全ての種類を順番に遊んでくれた子もいました!

貸出風景2.jpg

 みんな、とても楽しそうに遊んでくれていたのがとても印象的でした。

遊び風景.jpg

 この日は最終的に、約300名もの来場がありました!「次もまたやってほしい」「今度は友達も誘ってみんなで遊ぶ」など嬉しい感想も多くいただきました。

 新横浜公園では今後も、ピクニックパークを開催予定です。

 遊具で思いっきり遊ぶのはもちろんですが、レジャーシートを広げてお弁当を食べる、広い芝生の上でゆっくりお昼寝をする、青空の下で読書をする、など色々な楽しみ方ができます!

 次回開催の際はまたホームページ等でお知らせしますので、ぜひ皆さんでお越しください!

 9月22日(土)日産スタジアム・新横浜公園をコースとした自転車のお祭り「日産スタジアム・サイクルパークフェスティバル」を開催しました。このイベントは今回が14回目の開催となります。"1年に1度だけ"日産スタジアムと新横浜公園全体を自転車で走ることのできるイベントです!

2018CPF_1.jpgスタジアムを駆け抜ける選手たち

 スタート前に開会式とレースの注意などを説明する「ライダーズミーティング」を行ないました。本大会は、全長3.2kmのコースを制限時間内に何周できるかを競います。しかしながら、勝負の中にも安全第一をモットーに大会を運営しております。今回は、午前中まで雨が降り続いており、とても滑りやすい状況になっていたことから、カーブ等ではしっかりと速度を落とすように説明がありました。また、安全対策の一環として、モータースポーツのF-1同様のフラッグマーシャル制度を導入しています。

2018CPF_2.jpgフラッグマーシャル制度について説明中

 いよいよ競技スタートです。まず午前中は3時間の部・キングの部が一斉にスタートです。そして午後に2時間の部とキングの部がスタートします。ゲストライダーを先頭に、スタジアムを出発した後に、新横浜公園内のコースへと出ていきます。

2018CPF_3.jpgさぁいよいよスタートです!!

  公園内では、園路にキレイに咲いたコスモスや「ラグビーかかし」がレースを見守ってくれていました。

2018CPF_4.jpg園路のコスモスと選手

2018CPF_5.jpg選手を見守るラグビーかかしたち

  スタジアム内・公園内では選手だけでなく、ご来園いただいた皆さまに楽しんでいただけるよう、場外イベントを開催いたしました。場外では、サイクルジャージの販売や2人乗り自転車「タンデム自転車体験会」など、自転車に関わる様々なブースが出展されました。さらに、昨年に引き続きフリーマーケットも同時に開催され、スタジアム周辺は大変多くの来園者でにぎわいました。

2018CPF_6.jpg場外ブース

2018CPF_7.jpgタンデム自転車体験会

  時間になりましたら、マーシャル長のフラッグを合図に、レース終了となります。

2018CPF_8.jpgゴール!!!

  最後の種目は、キッズレースです。たくさんの子どもたちがそれぞれの自転車(車輪の付いている乗り物)でスタジアムを駆け抜けていました。ほっこりとした、ほほえましい姿にスタジアムが笑顔に包まれました。

2018CPF_9.jpgスタート前はみんな緊張していました

2018CPF_10.jpgゴール!! よくがんばりました!!!

 ビギナー・ファミリー・キッズ・仮装・エンジョイライダーから、レース経験豊富な方まで、誰もが楽しめる自転車イベントです。

 本大会は大きなケガやアクシデントもなく終えることができました。フラッグマーシャルとしてご活躍頂きました日産スタジアム自慢のボランティアの方々をご紹介いたします。2018CPF_11.jpg2018CPF_12.jpg

 普段は新横浜公園内を自転車で走行することは原則禁止しています。当日は、新横浜公園内多くの場所を立ち入り禁止とし、公園利用者の方々にご不便をおかけしました。ご協力いただきありがとうございました。

 来年の開催が決まり次第、日程などをご案内いたしますので、皆様のご参加とご来場をお待ちしております!!

観察日 : 2018年 9月27日(木)

場 所 : 園内水路付近、大池

生きもの: カワセミ、アオサギ、バン

記事作成: 横山大将(NPO法人鶴見川流域ネットワーキング)

 

 暑さもだいぶ落ち着き、涼しい日が続くようになってきました。個人的には、これくらい涼しい方が活動しやすく、何かと助かるのですが、油断するとすぐに風邪をひくので、要注意の今日このごろです。さて今回は、観察日が生憎の雨模様で昆虫があまり見られなかったため、鳥類をご紹介していきたいと思います。

 

 冷たい雨の降るなか、園内の水路沿いをゆっくり移動しながら観察していると、なにか青く光るものがものすごいスピードで水路のすぐ上を通過していきました。なんとか目で追うと、水路の岩の上に着地し、水面を覗き込んでいました。その正体は、皆様ご存知の「カワセミ」でした。

DSCF4696.jpgカワセミ

 

 最近、TV番組などでも「都市の自然にカワセミが帰ってきた!」というような見出しで紹介されることも多いこの鳥ですが、実は絶滅危惧種や天然記念物等には選ばれておらず、比較的広い地域で見ることができます。ですが、何度見てもそのキレイな見た目には惚れぼれしてしまいます。漢字では「翡翠(ヒスイ)」とも書き、光の加減によっては羽が美しい緑色にも見えます。写真を撮りながら見とれていると、水に飛び込み、小さな魚を咥えて飛び去っていきました。

 

 カワセミの写真が撮れたので、撮れ高は上々かなと思っていると、いきなり雨が強くなり、びしょびしょになってしまいました・・・。しかし10分くらい雨宿りをすると、雨足は弱くなり、晴れ間も見えてきたので、大池の周りを1周してみました。いつも見かける「アオサギ」がいたのですが、なんだか様子が違います。

DSCF4685.jpgアオサギ(幼鳥)

 「全体的にいつも見るやつより白っぽい!全然青くない!」とびっくり。調べてみると紛うことなきアオサギではあったのですが、その幼鳥でした。幼鳥の頃は全体的に薄いグレーで、特徴的な頭部の色も薄く、下嘴(したくちばし)だけが黄色いようです。その後も、大池沿いに歩いていくと、カモ?否、「バン」を発見です。

DSCF4689.jpgバン(幼鳥)

 繁殖期には羽は真っ黒、額部分(額板)が鮮やかな赤色になるハトよりも若干大きいくらいの冬鳥ですが、今回確認できたのは幼鳥だったため、全体的に色も薄く、額も赤くなっていませんでした。「クルルッ!」と大きな声で鳴くことから、田んぼや池の番をしているように見えたことから、この名前になったようです。ちなみに漢字では「(ばん)」と書くそうです。余談ですが、東京湾を挟んでお隣、私の出身地千葉県では準絶滅危惧種に選ばれているんだとか。確かに子どもの頃には見たことがなく、こちらに越してきてから初めて見かけて、感動したのを思い出しました。

 

 これからどんどん寒くなっていきますが、昆虫であればバッタ・コオロギ類、鳥類であれば冬鳥たちの観察にもってこいの時期になります。寒さ対策に注意しながら、フィールドワークをお楽しみください!

 カワセミほか場所.jpg

前の5件 50  51  52  53  54  55  56  57  58  59  60