新年あけましておめでとうございます。
日産スタジアムから見える富士山です。
昨年も、多くの皆様にご来園いただき誠にありがとうございました。
2017年も新横浜公園(日産スタジアム)は、安全・安心を最優先に、「笑顔あふれる公園(スタジアム)」を目指し、皆様に親しんでいただける公園となるよう、スタッフ一同力を合わせて管理運営を行います。今後ともよろしくお願いいたします。
皆様のご健康とご多幸をお祈りし、新年のご挨拶といたします。
新年あけましておめでとうございます。
日産スタジアムから見える富士山です。
昨年も、多くの皆様にご来園いただき誠にありがとうございました。
2017年も新横浜公園(日産スタジアム)は、安全・安心を最優先に、「笑顔あふれる公園(スタジアム)」を目指し、皆様に親しんでいただける公園となるよう、スタッフ一同力を合わせて管理運営を行います。今後ともよろしくお願いいたします。
皆様のご健康とご多幸をお祈りし、新年のご挨拶といたします。
観察日 : 2016年 12月9日(金)
場 所 : 大池
生きもの: オギ、アシ、コガモ、ミコアイサ
記事作成: 阿部裕治(NPO法人鶴見川流域ネットワーキング)
鳥の紹介が多かったので、今月は植物を紹介します。今日は風がとても強く、綿毛の種子がたくさん飛んでいました。その多くはオギの種子。オギは、水辺に生える大型のイネ科植物で9月頃になると銀色の穂をつけます。英名ではamur silver grassといいます。特徴をとらえていて分かりやすいですね。漢字では、「荻」と書き、成り立ちについてはよく分かりませんが、オギの穂が、獣の毛が火をふくように見えることからそうあてられたのかなと想像してしまいます。ススキとよく似ていますが、オギは、湿った場所に一面に生え、穂が銀色であるのに対し、ススキは、湿ったところには見られず、株立ち、穂が黄色っぽく見えることなどで見分けることができます。
アシも水辺を代表する植物でイネの仲間。オギよりも水辺に近い場所に見られ、穂はくすんだ色合いです。アシを利用した身近なものは、夏にホームセンターでよくみる葦簀(よしず)。アシの茎を束ねて作った葦舟は、最も原始的な舟とされています。
冬の川辺は、本来、こういったオギやアシが枯れて茶色い風景が見られますが、近年、緑になっている場所も増えてきました。鶴見川ではこの多くはネズミホソムギという外来のイネ科の牧草です。冬は青々として、5月に開花するのですが、花粉症の原因となります。気になる方はこの時期の川辺近くの散策はご注意ください。
来年は酉年ですので、少しだけ鳥の紹介も。常連ながら紹介できていなかったコガモは、9月下旬から見られはじめ、5月上旬まで観察することができます。日本では最も小さいカモの仲間です。ミコアイサは、コガモよりやや大きいカモの仲間で同じく冬鳥。この場所ではほとんど見たことがなかったため、うれしい確認でしたが、メス1羽だったため、仲間はどこに行ったのかちょっと気になりました。オスは、パンダのような模様をしているので、パンダガモと呼ばれたりもしています。新年1月はいい鳥ネタがご紹介できればいいなと思っています。
芝生観察日記の第七十七話です。
平成28年12月20日(火)
一昨日、多くの感動と共に「FIFAクラブワールドカップジャパン2016」が閉幕しました。
皆さんご存じの通り、決勝戦のM8ではヨーロッパチャンピオンのレアルマドリードが開催国代表として参加した鹿島アントラーズを延長戦の末に4対2で破り、優勝を勝ち取りましたね。
途中、主審の判定で試合の流れが変わりました。その裁定を巡っては世界的な論議となっており、未だにネットを賑わしていますが、そちらは専門家にお任せするとします。
場内は多くのお客様で埋まり、決勝戦の公式入場者数は日本で開催されてきたクラブワールドカップとしての最多記録となる68、742名を記録しました。
18日は、決勝戦の前に3位決定戦が開催され、南米チャンピオンのアトレティコ・ナシオナルが北中米チャンピオンのクラブアメリカをPK戦の末に破って、本大会の3位となりました。誰もが想定しなかった南米チャンピオンの3位決定戦への登場ですが、試合は決勝戦とは異なり、大会の規程によりPK戦に突入して4対3という結果でした。
ここで我々が一番想定外だったのは、PK戦になったことです。
準決勝戦(M6)が終わった後、開幕戦の他、公式練習を含めてゴール前は激しく荒れてしまい、芝生が薄くなってしまいました。
スタジアム内で観戦されるお客様は勿論、世界で約180の国々の方が決勝戦を観戦します。
スタジアム内には4本のケーブルで吊った「スパイダーカム」が設置されており、上空からフィールドの隅々まで鮮明に映し出されるため、粗を隠したくてもなかなか誤魔化しは効きません。
【芝生張替え前】
【芝生張替え後】
ゴール前の芝生が薄くなるのは当たり前のことです。しかし、世界一を決める舞台で芝が薄いことでボールがイレギュラーしたなんてことが起きて点数が入ってしまったら選手に申し訳ないので我々も限られた時間の中でなるべくベストを尽くしたいと思っています。上の写真は、M6の翌日に荒れ果てたゴール前の芝生をM7とM8に向けて張り替えた状況です。
張り替えた芝は、通常の試合で選手が走ったり、蹴ったりする分には特に問題ありませんが、今回想定外だったPK戦はそうではありません。
一瞬の判断で、ゴールキーパーが踏ん張る時の踏圧はそうとうな力です。運悪く張り替えた芝生の継ぎ目を、スパイクのポイントが噛んでしまうと稀に芝生が捲れてしまうことがあります。
今回はその運が悪いケースが大事なM7のPK戦で発生してしまいました。蹴ったボールに飛びついたゴールキーパーの足元の芝生が捲れてしまい、その後ゴールキーパーが足で踏んで均していた映像が世界に配信されてしまいました。みなさんは気付いたでしょうか。
冬季の張替えは凍結や霜の影響に配慮しなければなりませんが、今回は時間がない中で我々のグラウンドスタッフも良く対応してくれたと思います。若干の技術的な問題はありましたが、この経験を今後に活かしていきたいと思います。
試合が終わり、煌びやかな銀テープが舞う表彰セレモニーの後、表彰式で使用したステージにFIFAの関係者を始め、この大会に携わった多くのスタッフが集い、大会成功の喜びを分ち合いました。
その片隅で、選手入場の際、先頭に立って入場するFIFAのジェネラルコーディネーター(GC)から我々に向けて感謝の言葉がありました。「プロフェッショナルな仕事に感謝」、格好悪いですが通訳さんから聞いた言葉です。
今回、横浜を担当したGCは、リオデジャネイロオリンピックのサッカーファイナルを担当したFIFAのGCの中でもトップの方でした。
今年は地球全体が抱える気候変動により春から異常気象に見舞われ、芝生を管理する者としては難しい一年でした。生きもの相手なので簡単な年などありませんが、その中でも今年は思うように行きませんでした。そんな中、今年もベストピッチ賞を逃した日産スタジアムに対して、謝辞を贈ってくれたGCに感謝したいと思います。今回も、世界で我々しか経験できない貴重な経験をさせてもらいました。10日間で4試合をベストな状態という厳しいミッションでしたが、多くを学びました。
今年は、まだ24日と29日に天皇杯が残っています。
24日は準々決勝、横浜F・マリノス対ガンバ大阪戦が行われます。マリノスが勝ち進んでも29日の準決勝は、大阪のヤンマースタジアム長居に行ってしまうので残念ながらマリノスが日産スタジアムで試合をするのは24日が最後となり、我々のモチベーションは低めですが、誰が使うとしても手は抜きません。最後までベストを尽くしていきます。
FCWC(FIFAクラブワールドカップ)は来年、再来年とUAEで開催される予定です。
また、日本で開催されることをみなさんも期待してくださいね。
また次回をお楽しみに。
芝生観察日記の第七十六話です。
平成28年12月17日(土)
「FIFAクラブワールドカップジャパン2016」もいよいよ明日決勝戦を迎えます。
皆さんご存知の通り、14日に吹田スタジアムで行われた準決勝第一戦(M5)、Jリーグチャンピオンの鹿島アントラーズが南米チャンピオンのアトレティコ・ナショナルを見事に破って明日の決勝戦に駒を進めました。サッカーの神様は、鹿島アントラーズに微笑んだようです。
明日の決勝戦では、15日に日産スタジアムで行われた準決勝第二戦(M6)でクラブアメリカを破ったレアルマドリードと対戦することとなりました。
決戦を明日に控えたスタジアム内では、各担当が機材の調整やリハーサルに余念がありません。
本来、試合前日には、各チームによる公式練習が行われるのですが今大会は、各チームが所定の練習施設で調整を行うようです。
お陰で芝生にとっては昨日、今日と利用がなく、良い養生となりました。
芝生には全面養生シートを張って保温効果を期待しています。以前の観察日記でも出てきますが表面温度が1~2℃上昇するようです。
ここ数日は、気温が氷点下となる日もあり、連日のように霜が降りる状況です。そのため、シートを掛けるかどうかでコンディションが左右されます。
これだけ気温が低下してくると高価な液肥を撒いてもあまり効果は期待できません。
我々も明日の決戦に向けて後悔しないように万全の体制で挑みたいと思います。
明日のチケットは完売のようです。準決勝は少し寂しいスタンドでしたが、明日の試合は満員御礼のようです。我々も胸が高まります。
今後、クラブワールドカップが日本で再び観られるのか分かりません。世界一のクラブを決める真剣勝負を楽しみましょう。
また、次回をお楽しみに!
芝生観察日記の第七十五話です。
平成28年12月13日(火)
「FIFAクラブワールドカップジャパン2016」も吹田スタジアムでの第2ラウンド、M2・M3を終えて見事にJリーグチャンピオンの鹿島アントラーズが準決勝に駒を進めました。是非、準決勝戦で南米代表のアトレティコ・ナシオナルを破って決勝戦の舞台に帰ってきて欲しいと思います。
そもそもこの大会は、サッカーの二大勢力だったインターコンチネンタルカップとしてヨーロッパのクラブチャンピオンと南米のクラブチャンピンによって世界一のクラブを決める大会が前進となっており、その後は紆余曲折あって皆さんも聞いたことがあると思いますが、TOYOTAヨーロッパ/サウスアメリカカップ(通称:トヨタカップ)として長いこと日本で開催されてきました。
そして、2007年からは6大陸のクラブチャンピオンに開催国のクラブチャンピオンを加えた7チームによるトーナメント方式で、大会名称が現在の「FIFAClub World Cup」となりました。
こういった歴史を振り返ると、Jリーグが発足して24年、この大会で日本のクラブが準決勝に勝ち進み、決勝戦にも進めるかも、という期待が持てるほど日本のサッカーが成長したんだなと想うと、感慨深いものがあります。
過去に日本で開催された8大会を支えてきた我々としては、これまでに浦和レッズ、ガンバ大阪、そして昨年のサンフレッチェ広島とJリーグチャンピンが3位に輝いてきた瞬間を見てきましたが、今大会で鹿島アントラーズが決勝に進んでも不思議ではない時代がきたのかもしれません。
さて、前置きが長くなりましたが12月15日の準決勝戦(M6)を控えて、先週の開幕戦(M1)で傷んだ部分の回復に期待しながら養生管理に努めていますが、昨日の朝は氷点下となり想定外の状態となっています。
ご存知の方もいると思いますが、日産スタジアムのフィールドは、暑い夏にも強い暖地型の芝生「ティフトン419」と寒さに強く冬でも緑色を絶やさない寒地型の芝生「ペレニアルライグラス」という2種類の芝生で一年間、常緑で多様な利用に耐えられるよう計算して芝生が採用されています。
暖地型芝のティフトン419は、性質的にもともと冬季になると茶色く退色して来春まで休眠に入るため、この時季に茶色くなるのは自然の流れなので仕方ありませんが、ごまかしながら何とかここまで緑を保ってきたものの、写真のようにティフトン419だけ寒さで茶色く退色してしまったのが判ると思います。もうこうなると来春まで緑になることはありません。残った寒地型芝のペレニアルライグラスだけで残りの試合を乗り切るしかありません。
単純に芝生が半分になった訳ではありませんが、見ての通り少し芝生が薄いでしょうか。でも、ボールの転がりや弾力には全く問題ありません。
明々後日には、公式練習が控えており、タイミング的には厳しい状況ですが、保温用のシートを掛け、アンダーヒーティングの設定温度を再設定し、できることを全てやって明後日の試合に臨みたいと思います。
皆さんの目には準決勝の舞台が、どのように映るのでしょうか。
また、次回をお楽しみに!