芝生観察日記 第73話

芝生観察日記の第七十三話です。

平成28年12月 4日(日)

 

 約一年ぶりの更新となります。

 皆さまご無沙汰しておりました。

 今年も8日から18日までの10日間「FIFAクラブワールドカップジャパン2016」が開催されます。

昨夜、Jリーグチャンピオンシップが行われ、Jリーグチャンピオンとなった「鹿島アントラーズ」が開催国代表としてクラブワールドカップに参加することが決まりました。

鹿島アントラーズの選手、関係者の皆さま優勝おめでとうございます。そして、世界一の王座を獲得するチャンスです。Jリーグ代表として是非、がんばってください。

大会は8日から、ここ日産スタジアムで開幕します。開幕戦(M1)は開催国代表としてJリーグチャンピオンの鹿島アントラーズ対オセアニア代表のオークランドシティーFCの対戦です。

そして、第2戦(M2)から第5戦(M5)までは、会場を大阪の吹田スタジアムに移して行います。

その後再び12月15日には会場を横浜へ移して、準決勝となる第6戦(M6)、そして18日には3位決定戦(M7)と決勝戦(M8)が開催されます。

今大会には、準決勝からヨーロッパ代表としてスペインのレアルマドリードが参加します。銀河系軍団と呼ばれるチームは、ポルトガル代表のクリスティアーノ・ロナウド選手を筆頭に名実ともに世界を代表するチームです。日産スタジアムには2002年のトヨタカップ以来の登場です。その時は、ブラジル代表で大会MVPとなったロナウド選手を始め、今回は監督として来日する元フランス代表のジネディーヌ・ジダン選手等のスーパースターを有して世界一に輝いた時以来の真剣モードでの来日となります。

そういった世界を代表するスーパースターが揃ったチームの真剣勝負が日本で見られるというのは本当に幸せなことですね。

この大会も、2017年と2018年にはUAEでの開催が決定しており、その後の開催地に関しては不透明な部分があります。この次、レアルマドリードを日本で見られるのはいつになるか分かりませんので、是非会場に足を運んで生のプレーを見てみませんか。

 大会に向けた準備は既に始まっています。昨日、FIFAのゼネラルコーディネーター(通称:GC)が会場を訪れました。GCはグラウンドを始め、大会運営に関わる全ての総責任者です。今回の担当者は、2012年大会の時と同じ方でした。我々グリーンキーパーの事を良く覚えていてくれました。2012年大会の芝生の状態を回想しながら横浜の芝生はいつも良いから安心していると始まる前から嬉しい言葉をもらいました。でも同時にプレッシャーでもあります。

 良くて当たり前の芝生。生きもの相手なので絶対はありません。今年も気候変動の影響で難しい管理を強いられました。

 正直言って11月初旬までは今年はダメかなという弱音も吐きたくなる状態でした。それでもアンダーヒーティングやシート養生などあらゆる手を尽くして何とか8日の開幕戦には間に合いそうです。

 世界が見つめるピッチレポートを大会中も綴っていきますのでお楽しみにしてください。

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食育体験授業(芋掘り、焼き芋)

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10月31日(月)に、新横浜公園で「食育体験」を実施しました。

新横浜公園では、環境と食育の推進を行っています。

昨年に引き続き、小机小学校2年生の授業の一環として、行いました。

寒空が続いていましたが、元気いっぱいな子どもたちのおかげで、当日は晴天にも恵まれました。

 

5月にみんなで協力して植え付けた、サツマイモとサトイモを収穫するということで、子どもたちのドキドキワクワク感が伝わってきました。

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まずは、横浜の野菜を作っている、地元小机町の農家さんからのお話。

横浜のお料理屋さんやホテル等に食材を提供していることや、野菜の大切さについてのお話をしていただき、子どもたちも興味深そうに聴いていました。

その後、子どもたちから

「一番好きな野菜は何ですか?」、「何種類の野菜を作っているんですか?」などといった質問があり、丁寧に答えていただきました。

 

お話や質問の後は、いよいよ焼き芋の下準備。

収穫したての芋は糖度が低いので、焼き芋用の地元小机産のサツマイモを用意しました。

「おいしく焼けますように」と願いを込めて、濡らした新聞紙やアルミホイルでサツマイモを包みました。

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サツマイモを焼いている間に、いよいよ芋掘りスタート!!

芋ほりスタート.jpgツルを引っ張ると、たくさんのお芋が出てきて、子どもたちは驚いた様子。にっこり①.jpg

収穫しながら、たくさんの昆虫も見つけ、嬉しそうに触れ合っていました。

大きいサツマイモがとれて、にっこり。

にっこり②.jpg

先生も子どもたちを優しくサポート。

みんなで楽しんで体験している様子が、素敵ですね。

先生と.jpg

今年のサツマイモの収穫量は約206kgで、去年より50kg近くも多く収穫できました。すくすく育ってくれて、嬉しいですね。

サトイモ①.jpg

サトイモはサツマイモに比べてなかなか引っこ抜けません。みんなで協力して頑張っている姿は、とても微笑ましい光景でした。

サトイモも去年に比べて、プラス6kgの約97kgも収穫することができ

ました。

サトイモ②.jpg

自分の力で一生懸命掘ったお芋と、記念にパチリ!

みんなで①.jpg

みんなでおしゃべりしながら、焼き上がったホクホクのお芋を、青空の下で食べました。

みんなで②.jpg

食べ終わった後は、四つ葉のクローバー探しに必死な子どもたちも。

見つかったかな??

クローバー.jpg

最後は各クラスの代表の子どもたちが、お手伝いをしてくれたボランティアさんに感想を発表してくれました。少し恥ずかしそうでしたが、元気にハキハキと感謝の言葉を伝えてくれる姿に、一同、感激しました!!

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普段は、スーパーマーケットなどで売られているものを、実際に植え付けから収穫まで行いました。半年間かけて、「植える」「育てる」「収穫する」という過程を体験し、色んなことを感じ、素敵な思い出として刻まれたのではないでしょうか。

子どもたちが食に関心を持つきっかけになってくれると、嬉しいですね。


最後はハイタッチで元気にお別れ。

ハイタッチ.jpg

収穫したサツマイモとサトイモは、後ほど小学校に届けます。

自分たちで収穫したお芋、お友だちとおいしく食べてください!!

 

元気いっぱいな小机小学校二年生の皆さん。

また、新横浜公園に遊びに来てくださいね。

 

 


「舟からの自然観察会」が開催されました!

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 113日(木祝)に「舟からの自然観察会」が開催されました。このイベントは、新横浜公園市民活動支援事業として活動している「鶴見川舟運復活プロジェクト」と「新横浜町内会」の2団体が主催のコラボイベントです。

 この日は朝からお天気に恵まれ、雲ひとつない爽やかな陽気での開催となりました。

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 今回は100名を越える方のご参加があったので、2チームに分かれて、早速観察会のスタートです。

 こちらは舟からの観察会の様子です。今年で9年目となるこのイベントは、元々は物資の運輸に舟が使われていた鶴見川の伝統文化を継承することが一つの目的です。当時の舟を復元した「舟運丸」「たちばな」に乗って、普段は入れない場所から、普段は見られない景色を見るとても貴重な体験となりました。

舟運丸1.jpg 船頭さんの合図にあわせて、みんな上手に舟をこぐことができていました。また、乗舟の順番を待っている間には、鶴見川の歴史や付近の地名の由来に関するお話もあり、子どもだけでなく、大人も興味津々で聴いていました。

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 こちらは、公園の自然観察の様子です。鶴見川流域ネットワーク(TRネット)さんのご協力の下、普段はなかなか聞けない花や鳥、虫に関するいろいろなお話を聞くことができました。ドングリ拾いの時間では、みんな夢中になってクヌギやコナラのドングリを拾い集めていました。

どんぐり拾い1.jpg 水辺で、これから飛来する冬鳥などのお話を聞いている時には、ちょうど舟の姿も見えました。観察.jpg

 参加してくれた子どもたちからは、「舟に乗れて楽しかった」、「もう一度舟に乗りたい」という感想はもちろん、「いろいろな植物や虫が見られてよかった」、「どんぐり拾いが楽しかった」などの公園の自然に関する感想や、「舟で荷物を運ぶ昔の人の苦労が分かった」、「歴史のことをもっと知りたい」といった嬉しい感想もいただくことができました。

来年もぜひ多くの人に参加してほしいと思います。また、皆さんもぜひお散歩がてら、いろいろな自然を探しに新横浜公園に来てください。


観察日 : 2016年 10月20日(木)

場 所 : 園内水路周辺

生きもの: ニホンカナヘビ、トノサマバッタ、マダラスズ

記事作成: 横山大将(NPO法人鶴見川流域ネットワーキング)

  ここ最近、日に日に寒さが厳しくなってきました。今日は晴れてはいますが、生きものが見つかるか少し不安に思いながらも公園内を散策しました。

 水路脇の大きな石の上をよく見ると、トカゲの仲間のニホンカナヘビが日向ぼっこ中でした。こちらに気がついて逃げ出してしまいましたが、寒いためか動きが鈍く、すぐに捕まえることができました。よくトカゲや、ヤモリと間違われますが、それらよりも長い尻尾が特徴です。名前の由来は詳しくは不明とされていますが、「可愛らしいヘビ」で「愛蛇(カナヘビ)」と呼んだという説があるらしいです。さて、カナヘビにも出会えたので、生き物が見つかる希望が少し湧いてきました。

ニホンカナヘビ.jpg

ニホンカナヘビ

 今度は園路の端っこ。茶色いトノサマバッタがこちらを見ていました。いつもは、すぐに飛んでどこかへ行ってしまうのですが、こちらも簡単に捕まえられました。久しぶりに手に持ってみましたが、さすが「殿様」。その迫力と重さにびっくりです。日本国外では、大量のトノサマバッタが畑から畑へ移動し、農作物を食い荒らす「飛蝗(ひこう)」という現象が起こることがあり、農家の方には好かれません。

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トノサマバッタ

 最後は、水路脇の枯れ草の下。めったに出会わない昆虫がいました。というのも、小さすぎて身近にいるけど気づかないからで、特段珍しいというわけではありません。その昆虫は、マダラスズです。体長10mm程度の小さなスズムシやコオロギの仲間です。植物の茂った場所の地面や、プランターの下等でごく普通に見られますが、よく似た種類が多く、見分けるのはなかなか難しいです。「ジィー・ジィー」と鳴き声が聴こえたら、この昆虫かもしれませんね。どの生きものも地味な色をしていますが、枯れ草の中から彼らを探してみるのも面白いと思います。晴れた日はぜひ散策してみてください。

マダラスズ.jpg

マダラスズ

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観察日 : 2016年 10月26日(水)

場 所 : 大池

生きもの: ハシビロガモ、ホシハジロ、カルガモ、オオバン

記事作成: 阿部裕治(NPO法人鶴見川流域ネットワーキング)

  今月の生きもの観察日記も野鳥をお送りします。9月の観察のときは、冬鳥のカモ類は見ることができませんでしたが、今回はたくさんやってきていました。写真が撮れた鳥を紹介します。

  まずはハシビロガモです。名前の通り、平べったい大きなくちばしが一番の特徴。派手な色に変わってきているのはオスです。まだ換羽中なので、もう少ししたらキレイな羽色になりそうですね。右の地味なハシビロガモは一見メスっぽいですが、背の羽色に黒みがあり、目の虹彩が褐色っぽいので幼鳥と思われます。(2羽一緒に泳いでいたので兄弟かもしれませんね)

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ハシビロガモ(右:オス)

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  ハシビロガモ(幼鳥)

 次の写真は、亀甲橋の下の日陰で撮ったため、暗い写真になってしまいました。ホシハジロのオスは、頭が赤褐色で他の大部分は白い色合いをしています。潜水ガモの仲間なので、潜って甲殻類などを獲ったりすることもできます。カルガモは、一年中見ることができ、他の渡ってくるカモ類のオスのように派手な羽色などにならないため、オスメスをパッと見分けるのは難しいです。オオバンは、カモではなくクイナの仲間。先月の観察よりも数が増えていました。

オオバンなど.jpg

 他にもコガモ、ヒドリガモ、マガモ、オナガガモ、キンクロハジロも観察することができました。また次回紹介していきたいと思います。

ハシビロガモなど場所.jpg

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