観察日 : 2016年 6月19日(日)
場 所 : 北側園地 上空
生きもの: セッカ
記事協力: NPO法人鶴見川流域ネットワーキング


セッカ チガヤの穂
公園を散歩していると上空から「ヒッ、ヒッ、ヒッ、ヒッ・・・」という声が聴こえてきます。気がつかないと横断歩道の音と思ってしまうかもしれませんが、これはセッカという鳥の声。オスのさえずりで、上昇しながら「ヒッ、ヒッ・・・」下降しながら「チャッ、チャッ・・・」と鳴きます。
セッカは、草原など開けた場所で昆虫やクモなどを食べて暮らしているスズメほどの大きさの鳥です。巣は、草地の中で葉をクモの卵嚢からとった糸でつなぎあわせて作ります。チガヤなどの穂も利用するため、とてもフカフカで気持ちよさそうです。新横浜公園では繁殖期にチガヤの穂が見られるため、利用していると思われます。
神奈川県では、生息地が減少してきており、繁殖期・非繁殖期ともに減少種に指定されています。開けた草地環境を象徴するセッカが、これからも暮らしていけるような新横浜公園であってほしいですね。
※セッカは、これまでウグイス科に分類されていましたが、2012年の日本鳥類目録第7版の改訂でセッカ科となりました(日本でセッカ科は、本種のみ)。

6月に入ったと同時に梅雨入り(6月4日)し、ジメジメとした蒸し暑い日が多くなりましたが、如何お過ごしでしょうか。
雨の日が多くなると腰が重くなり、外に出る機会が少なくなっているのではないでしょうか。新横浜公園ではこの時期の花が咲いています。梅雨の合間にちょっとお散歩に来られてみては如何でしょうか。

日産スタジアムをバックに咲く紫陽花

梅雨時期の代表的な花が綺麗に咲いています。
公園内の日産フィールド小机周囲には、2002FIFAワールドカップの日韓共催を記念して、韓国の国花であるムクゲと日本の国花である桜が植えてあります。今、ムクゲが見頃を迎え8月いっぱい楽しめます。

真っ白なムクゲ

中央部が赤くなったムクゲ

赤紫色のムクゲ
他にもネムノキなどの花も咲いて彩りを添えています。

綿毛のようなネムノキの花

昨年に引き続き、今年も新横浜公園の中央広場で麻生養護学校のみなさんによる花の植え付け実習が実施されました。
5月27日に実施予定でしたが、あいにくの雨により、5月31日の実習となりました。当日は曇天でしたが、涼しくて非常に作業しやすい天候となりました。
今回は、麻生養護学校の9名の生徒さんと4名の先生方が、「ベゴニア」を植え付けてくれました。
▼それぞれのグループにわかれて、皆で10ヵ所の花壇に植え付けました。


▼植え付けが終わったら、皆で協力して花壇周囲の掃除や植えた花の水やりを行いました。


▼最後に、代表の生徒さんから感謝の言葉をいただきました。

生徒さん一人ひとりが先生方と協力しながら丁寧に植え付けてくださったベゴニアは、今も元気に咲いています。是非一度、中央広場の花壇を見に新横浜公園へ出かけてみてください。
また、新横浜公園には、他にもいろんな種類の花や樹木が植えられています。是非そちらも一緒にご覧になってください。
次回の実習は、秋に花の植え替えを行う予定です。
麻生養護学校の皆さん、ありがとうございました。
観察日 : 2016年 5月19日(木)、20日(金)
場 所 : 北側園地 水路付近など
生きもの: シロツメクサ、クスダマツメクサ
記事協力: NPO法人鶴見川流域ネットワーキング


シロツメクサ クスダマツメクサ
みなさんお馴染みのシロツメクサ。園路わきの草地や水路沿いなどで、こんなに生えてたかなと思うくらいたくさんの花を咲かせています。漢字では「白詰草」と書き、江戸時代にオランダからガラス器を送る際に壊れないよう乾燥したシロツメクサを詰めたことからこの名前がついたと言われています。
公園内の水路沿いでは、詰草と呼ばれる仲間が他にも3種見られます。ムラサキツメクサ(紫詰草)、クスダマツメクサ(薬球詰草)、コメツブツメクサ(米粒詰草)です。特にたくさん生えているのがクスダマツメクサです。花の集まりが、コメツブツメクサより大きく、薬球のように見えることが名前の由来です。
シロツメクサなどマメ科の植物は、新横浜公園でもよく見られるモンキチョウやツバメシジミといったチョウの食草にもなっています。また同じ「ツメクサ」でも葉が鳥の爪のように尖っていることから「爪草」と書く種もあります。植物の名前を覚えるとき、カタカナだと右から左に抜けていきやすいですが、漢字だと覚えやすく、由来なども分かるのでおすすめです。身近な植物も知ると楽しく、散歩したときの世界が広がります。

観察日 : 2016年 5月16日(月)
場 所 : 減勢池(大池(仮称))
生きもの: ジュンサイハムシ
記事作成: NPO法人鶴見川流域ネットワーキング


ジュンサイハムシと食草としているヒシ
今年も大池でジュンサイハムシをたくさん見かけるようになってきました。大きさはわずか5mmほどで、体はほぼ灰色。ジュンサイやヒシ等の特定の植物を食草にしており、神奈川県では食草の分布が限られていることから絶滅危惧種に指定されています(新横浜公園に生息しているジュンサイハムシは、ヒシを食べています)。
そもそもハムシとは、その名の通り、主に植物の葉を食べて生活する甲虫の仲間のこと。名前には、食草とする主な植物の名前が含まれることが多く、ジュンサイハムシも同様です。
ヒシにたくさんついているジュンサイハムシの様子を見ると、害虫なのではないかと思ってしまうほどですが、去年の夏は、このジュンサイハムシを食べに来てなのか、多くのサギやシギの仲間が見られました。今年はどんな状況になるか、楽しみです。
