観察日 : 2022年 9月26日(月)、30日(金)
場 所 : 水路付近、大池付近
動 物 : イソヒヨドリ、ツマグロヒョウモン、ジャコウアゲハ、イチモンジセセリ、コガモ
植 物 : ヒガンバナ
記事作成: 阿部裕治(NPO法人鶴見川流域ネットワーキング)
じりじりと照りつける強い日差し。朝晩は秋らしくなってきましたが、日中はまだ夏の暑さ。投てき練習場付近から観察を開始しました。冬鳥のコガモが飛来していることを期待して、排水門方向を望むも姿なし。9月上旬から気にして観察していますが、運が悪いだけなのか、まだ出会えていません。
水際突堤へ移動。先端付近から双眼鏡で周囲を見渡しますが、目ぼしい成果なし。突堤を出ようと歩いて間もなく、亀の甲橋の橋脚に鳥の姿を発見。イソヒヨドリのメスでした。崖のような環境を好むため、この様な場所にしばしば出現します。
イソヒヨドリ
大池沿いを歩いていくと、ヒガンバナが咲いていました。草の緑に赤い花がとてもよく映えます。ヒガンバナというと、密集して咲いている風景がイメージされますが、このようにまばらに生えている方が美しく感じます。「葉見ず、花見ず」と言うように、花が咲くときは葉がなく、花が終えると葉を出して栄養分を球根に蓄えます。
ヒガンバナ
バタフライガーデンでは、ランタナが大人気。ツマグロヒョウモンとジャコウアゲハが吸密にやってきていました。近くで写真を撮っていてもお構いなし。夢中で蜜を吸っていました。シオンも開花。こちらはイチモンジセセリが多く見られました。
ツマグロヒョウモン(オス) ジャコウアゲハ(メス)
バタフライガーデンの裏手にあるスロープをあがっていくとフェンスの上にアキアカネが数匹とまっていました。この時期になるとたくさん見られ、ちょっとした水たまりでも雄雌連結して産卵する様子が観察されます。
アキアカネ(メス成熟)
9月30日。水際突堤の先端から、排水門の方を肉眼で見るとコンクリートブロックの上に茶色いものがぽつぽつぽつ。もしやと思い、すぐに双眼鏡で確認すると、コガモが6羽飛来していました。それから、オオバンがまだ来ていないことが気になります。餌となるヒシが今年は出ていないことが影響しているのかもしれません。
排水門前にコガモが6羽
芝生観察日記の第百二十九話です。
令和四年10月1日(土)
10月に入り、爽やかな秋空が広がりました。
9月は、毎週のように台風の影響で荒天となる日が多かったので、ここ数日の晴天は芝生にとって恵みの空模様となっています。
上の写真、いつもと何か違うと感じませんか。芝生観察日記ですが、芝生のことではありません。
日産スタジアムは、総合競技場であるため芝生を使うサッカーやラグビーだけではなく、トラックを使った陸上競技も行われます。
1000分の1秒を争う陸上競技は、選手の記録を公式記録として公認するため、5年に一度、日本陸上競技連盟の検定を受けなければなりません。特に、日産スタジアムは日本陸連の第1種に加えて、国際招待大会に必須な国際陸上競技連盟のクラス2の公認検定も受けなければなりません。
開場して24年が経過し、これまでにも検定を受けて来ましたが、今回はウレタンの劣化が激しいため、赤いウレタン部分を全部削って塗装をし直す必要があり、何層にも及ぶ塗装をミリ単位で削っていきます。
現在は、Jリーグのほか、天皇杯の決勝戦が控えているため芝生の管理に比較的影響が少ない場所から切削工事が進められています。
今後10月29日のJリーグ最終戦が終了すると本格的に工事が始まり、2月末まで行われる予定です。
そのため、この冬は日産スタジアム内の利用ができないので冬芝のオーバーシードを行っていません。例年であれば、オーバーシードした冬芝の新緑が美しい季節ですが、今年は夏芝の淡い緑のままです。
ここ数日、30℃に迫る残暑のような陽気が続いていますが、夏芝にとって最低6時間は必要とされる日照時間(所説あります)は6時間を切り、着実に夏芝の生育は休眠に向けて下降しています。生育は緩やかであり、緑度も少しずつ低下してきました。
今年の夏は、大変厳しい状態が続き、選手達には迷惑を掛けました。まだ完璧とは言えませんが、現在はほぼ回復しています。
10月は、天皇杯を含めて4試合が予定されています。
特に、優勝がかかるマリノスの選手には、少しでも良いコンディションを提供したいと思っています。工事との兼ね合いで管理作業にも若干の影響はありますが、ベストを尽くしたいと思います。
8月28日(日)に、日産スタジアム・横浜F・マリノス共催で"横浜F・マリノス レジェンドサッカーDAY in 日産スタジアム"を開催しました。新型コロナウイルスが流行する前は"選手と体験ツアー"というイベント名で実施してきました。しかし、新型コロナウイルスの影響で現役選手の参加が難しいため、今回は横浜F・マリノスOBの「波戸アンバサダー」と「栗原クラブシップ・キャプテン」をゲストに迎えて実施しました。
イベント当日はあいにくの雨模様。スタンドVIP席で行う予定だったトークコーナーはスタジアム内の部屋で行いました。
トークコーナーは質問形式で行われ、プライベートな事からサッカーのことまで、参加者から様々な質問が出ました。ゲストのお二人もNGなしで全ての質問に答えてくださいました。
トークコーナーの後は、皆さんお待ちかねのピッチ体験です。
今回はピッチの体験だけでなく、4月にリニューアルしたスタジアムツアーも楽しんでいただきました。
スタジアムツアーでは、まず普段日産スタジアムで開催しているスタジアムツアーでは入ることのできない、マリノス仕様の装飾が施(ほどこ)されたホーム側のロッカーを見学しました。
試合の日と同様の装飾に、サポーターの皆さんは興奮気味に記念撮影をしたり、選手の気持ちになってロッカーに座ったみたり、思い思いに楽しんでいたのが印象的でした。
ロッカーを見学した後は、正面の展示ホールに移動し、展示品を見学しました。
そして、お待ちかねのピッチ体験です。
試合と同じように2列に並んでマリノスの25周年のアンセムに合わせて入場です。
入場後に皆さんで記念撮影を行いました。
【午前の部】
【午後の部】
ピッチ体験では、波戸アンバサダーと栗原クラブシップ・キャプテンも一緒に日産スタジアムの芝生の上で参加者と触れ合っていただきました。
波戸アンバサダーとパス交換をしたり
波戸アンバサダーのボールを取りに行ったり
栗原クラブシップ・キャプテンも子供たちとボールを蹴ったり
子供に取られないようにキープしていました
皆さんピッチでのゲストとの触れ合いを非常に楽しんでいらっしゃいました。
最後にゲストのお二人からご挨拶いただきました。
日産スタジアムでは、今後も横浜F・マリノスと共にスタジアムを体験できる企画を行っていきます。実施の際は、HP・SNS等でお知らせしますので、ぜひご参加ください。
※本イベントは、新型コロナウイルス感染防止対策を行って実施しております。ただし、熱中症対策として、他者との距離(2m以上目安)が確保されており、会話がほとんどない場合は、マスクを外しています。
〜新横浜公園ナチュラルガーデン ブログ〜 2022年9月
爽やかな風が吹いて、秋の訪れを感じる季節になってきましたね。
ワインディング パスでは、アスター レディインブラックが小さな可愛らしい花をたくさん咲かせています。
ヒメアカタテハが蜜を吸いに訪れていました。
オレンジ色のヘリオプシス'ブリーディングハーツ'は、花だけでなくシックな黒い葉の色も魅力的で、隣に植えたシロタエギクのシルバーリーフや、シモツケ ライムマウントなどの明るい葉の色がよく映えます。
こちらは、エリゲロン。左側は、エリゲロン カルビンスキアヌスで、ゲンペイコギク(源平小菊)とも呼ばれ、ボーダーガーデンに咲いています。横に広がっていくのでグランドカバーにも向いています。
右側は、エリゲロン アズールフェアリー。同じエリゲロン(ムカシヨモギ)属のハルジオンやヒメジョオンのように花茎が立ち上がるタイプで、ワインディング パスに咲いています。ブルーのお花がアスターにも似ていますね。
ロータリーガーデンでは、シュウメイギク(秋明菊)が見ごろです。
2019年9月に植えた株が、とても立派になってきました。
ミューレンベルギア カピラリスの穂も出てきましたよ。
ピンク色のフワフワした穂が幻想的な雰囲気です。
コレオプシスデージー フルムーンとアオバナフジバカマの植栽には、ツマグロヒョウモン(メス)が訪れていました。
秋風に吹かれながらのお散歩、いかがですか。
記事作成:貝瀬洋子(studio nazuna)
観察日 : 2022年 8月30日(火)
場 所 : 水路付近
動 物 : キアゲハ、オンブバッタ、ニホンカナヘビ
植 物 : ツユクサ、マルバツユクサ、ガガイモ、ハマカンゾウ
記事作成: 阿部裕治(NPO法人鶴見川流域ネットワーキング)
雨が降り出しそうな曇り空。時折吹く風に暖かさはなく、秋の近づきを感じます。今回は田んぼの方の水路から観察開始。水路の流れや植物の様子を見ていると、緑に黒い縞模様がある大きなイモムシがいました。キアゲハの幼虫です。よく見ると近くにもう2匹。食草のセリを食べていました。他の場所でも多数確認。6月、7月はあまり目にしませんでしたが、幼虫が成長して、急に目立ってきたのかもしれません。
緑に黒い縞模様のキアゲハの幼虫
セリに産卵するキアゲハ(8月19日) 産みつけた卵。すぐそばには幼虫(8月19日)
キアゲハの幼虫以外にも、セリをむしゃむしゃ食べている生きものがいました。オンブバッタです。バッタは、イネ科の植物を食べるものと思っていましたが、オンブバッタの食性は広く、様々な植物を食べるようです。
セリを食べるオンブバッタ
お馴染みのツユクサ。青い花びらがとても涼しげですね。近くには、ツユクサに似たマルバツユクサも咲いていました。名前の通り葉が円いため、見分けは容易です。関東地方以西の海岸に近い場所に自生。県内で見られるものは、栽培品と考えられているようです。
ツユクサ マルバツユクサ
水路には、ツルマメやヤブガラシ、ガガイモ、クズなど何種類かのつる草が生えています。咲いていたのは、星形で毛が密生した可愛らしいガガイモの花。所々にコアオハナムグリが訪れており、名前の通り花に潜っているものも。花粉や蜜を食べているのでしょう。体表には毛が生えており、花粉がたくさんつきやすそう。虫媒花の受粉を担う代表的な一種と言えるのではないかと思います。
ガガイモの花にやってきたコアオハナムグリ
ハマカンゾウは、8月中旬から下旬が花盛り。この日は、107輪咲いていました。尾瀬で有名なニッコウキスゲ(和名:ゼンテイカ)と同じワスレグサ科の一種。英名では、Daylily(デイリリー)と呼ばれるように一日花です。花は美しく、若葉や乾燥させたつぼみ(金針菜)は食用に。グランドカバーとしての能力も高く、鶴見川の川辺に多く、花粉症の一因となっているネズミホソムギ等の外来種対策としても有効であるため、鶴見川流域では、ノカンゾウ、ヤブカンゾウ、ハマカンゾウを広げていく活動が行われています。矢印の場所では、カナムグラのつるに乗っかり、お花見をしているようにも見えるニホンカナヘビの姿もありました。
ニホンカナヘビもハマカンゾウをお花見?