「サツマイモ(除草作業編)」

  • 投稿日:
  • カテゴリ:

2022年7月18日

 

横浜市では「食育推進計画」を推進しています。

 

先日5月26日に小机小学校2年生全員で植え付けてもらったサツマイモは、約2か月を経過して苗が立派に育ちましたが、周りの雑草も大きく生い茂りました。

 

そのサツマイモ畑ですが7月18日には、日産スタジアム運営ボランティア(グリーン&クリーン部会)4名の皆さんに草むしりを行っていただきました。

 大変暑い中をありがとうございました。中尾さん.jpg

雑草はキレイに除草していただけ、立派に成長したサツマイモの苗が大きく姿を現しました。

新横浜公園にお越しの際には是非、サツマイモの生育状況を温かい眼差しで、ご覧になってください。

 

・Before(5月)Before.jpg・After(7月)After.jpg

観察日 : 2022年 7月25日(月)

場 所 : 大池付近、水路付近

生きもの: ハシボソガラス、モズ、タイワンウチワヤンマ、ヒメアカタテハ、ゴマダラチョウ、コムラサキ、コガタスズメバチ、ハナムグリの仲間

記事作成: 阿部裕治(NPO法人鶴見川流域ネットワーキング)

 

 

 「チーーー」、「ジリジリジリ...」 公園内に響くニイニイゼミとアブラゼミの鳴き声。時折、ミンミンゼミの声も聞こえてきます。ひと月前は、ヤブキリの声が草むらからよく聞こえていましたが、虫の声もすっかり夏になりました。

 クルミの木の枝にとまる黒い鳥。カラスだろうと思いましたが、頭の上がとがっています。こんな鳥がいたかと思いながら、静かに近くの木の幹に隠れ、カメラのシャッターを切りました。

IMG_5219.jpg新横浜公園で初確認の鳥か?!

 少しの間様子をうかがっていると、頭が動いたのですかさずシャッター。とがった頭に見えたのは嘴(くちばし)で、ハシボソガラスでした。この日も30℃を超える暑さ。息を切らしたように呼吸をしていましたが、体温調節の1つとして、嘴を開けて浅く早い呼吸を行い、体温を下げるようです。

IMG_5222.jpgハシボソガラスでした。

 大池に出ると、タイワンウチワヤンマが水辺に生えるサンカクイにとまっていました。ウチワヤンマによく似ていますが、腹部の先の方のうちわ状の膨らみが小さく黒色です。近くを飛ぶコシアキトンボと縄張りを争ってはサンカクイにとまっていました。

IMG_5244.jpgタイワンウチワヤンマ

 大池沿いを観察していきますが、アオサギとハシボソガラス、タイワンウチワヤンマ、コシアキトンボといったような状況。この炎天下のためか、なかなか生きものに出会えません。バタフライガーデンから折り返して、水路を中心に観察していきました。水路には、盆花とも呼ばれているミソハギが、今年もたくさん咲いていました。ヒメアカタテハが吸蜜に訪れていました。

IMG_5401.jpgミソハギとヒメアカタテハ

 修景池の近くまで来たとき、「キーーキィキィキィ」という大きな声。聞こえてきた辺りを丹念に探ると、樹冠の中にモズの幼鳥がいました。5分ほど観察していましたが、最初のハシボソガラス同様、ずっと嘴(くちばし)が開きっぱなしでした。なんとか暑い夏を乗り切ってほしいです。みなさんも熱中症には十分お気を付けください。

IMG_5524.jpg木陰で休むモズの幼鳥

-----------------------------------

 夏と言えば、カブトムシやクワガタムシなど樹液に集まる昆虫ですね。今回、クヌギが樹液を出している場所を見つけ、ゴマダラチョウ、コムラサキ、ハナムグリの仲間(シロテンハナムグリ?)、コガタスズメバチが集まっていました。おそらくスズメバチが樹皮を削って樹液が浸み出したのかと思われます。樹木は樹皮を回復させようとしますので、傷つける生きものがいないと樹液はしだいに止まっていきます。この場所もいつまで出ているか分かりません。みなさんもぜひ樹液の出ている場所を探して、集まっている昆虫を観察してみてください。

 

・樹液を出させようと人為的に樹皮を傷つけることはしないようにしましょう。

・公園内で採集した生きものは、放してあげるなどの配慮をお願いいたします。

IMG_5581.jpg

クヌギの樹液に集まる昆虫

(ゴマダラチョウ、コムラサキ、コガタスズメバチ、シロテンハナムグリ?)

スクリーンショット 2022-08-08 101755.jpg

芝生観察日記 第128話

 芝生観察日記の第百二十八話です。

 令和四年8月3日(水)

 7月30日、Jリーグ第23節 横浜F・マリノスvs鹿島アントラーズ戦が開催されました。

 当日は猛暑日にはならなかったものの、19時のキックオフ時点で30度に迫る厳しい暑さの中での試合となりました。

コンサート後2週間というタイミングでの試合となり、ピッチコンディションは我々が想定していた状態からほど遠いもので、両チームの選手、関係者やサポーターの皆さまに大変申し訳なく、心苦しい限りでした。

幸い、ホームチームのF・マリノスが勝利してくれたことが唯一の救いでした。DSCN4555.jpg

 日産スタジアムは、総合競技場としてJリーグのほか、陸上競技やラグビー、そしてコンサートなど多目的な利用が可能です。

 芝生ピッチは、サッカーやラグビーのワールドカップ、そしてオリンピックのサッカー競技の決勝戦会場として、常に最高の状態が求められており、それぞれの大会で評価をいただいてきました。

 7月30日の試合も、過去の経験からコンサート後2週間の養生期間を空けて計画された試合であり、芝生の保護材についても熟考して臨んだので、2週間の養生期間があれば試合に支障を来すことはないと想定していました。しかし、コンサート前後の天候が思いのほか悪く、芝生が思うように回復してくれませんでした。

 近年の気象の乱れや※1日産スタジアムの特殊な環境下で、生きものである芝生を管理する難しさを改めて感じさせられました。

 今回の状況は、コンサートだけが原因ではなく、天候など様々な要因が複合的に重なった結果です。特に、昨年の夏に張替えた夏芝が思っていたよりも冬越しができず、※2トランジションしてみたら夏芝の密度が我々の想定を下回る状況だったため砂の露出が散見される状態となりました。

 コンサートでは、主催者様のご協力だけでなく、アリーナ席(芝生上)のお客様には、芝生保護のため水しか飲めないという規制にもご協力をいただいており、スポーツに限らず、ご利用される多くの皆さまのご理解とご協力があって日産スタジアムの芝生が維持できています。

 芝生観察日記(127)において説明が足りなかったこともあると思いますが、先日の試合でピッチコンディションが悪かった原因がコンサートではないかという問い合わせが日産スタジアムに寄せられています。しかし、前述したように芝生の生育に影響する天候など様々な要因が重なった結果であるということをご理解いただきたいと思います。スクリーンショット 2022-08-03 180014.jpg

 写真は、昨日の状況です。砂が露出した部分へ夏芝の匍匐茎と呼ぶ新しい芝芽が伸びています。今まではこの匍匐茎がなかなか伸びなかったので先日の試合では、芝生が薄い状態でした。

 この先、天候も安定し、猛暑が続くようですので13日の試合までには、何とか匍匐茎が絡み合って夏芝で覆ってくれることを期待しています。

 今回の結果を糧として、芝生スタッフは猛暑の中、信頼を回復するため日々がんばっていますので、温かく見守っていただきますよう、よろしくお願いいたします。

 

 

※1 日産スタジアムの特殊な環境

鶴見川の多目的遊水地に設置されている日産スタジアムは、大雨時に川の水を一時的に貯留するため、約1,000本の柱で支えられた高床式であり、フィールドの下は空洞になっています。そして、フィールドはコンクリートの植木鉢のような状態になっているため、植物の生育に影響する地温の変動が激しく、土壌環境を整えるのが難しい上に、スタンドの全周が屋根で囲われているため日照不足や風通し不良といった世界的にも稀な厳しい環境のスタジアムです。

 

※2 トランジション

一年を通じて常緑の芝生ピッチを提供するため、日産スタジアムでは夏芝(ティフトン419)をベースとして、夏芝が休眠する秋から春の間を緑の芝生にするため冬芝(ペレニアルライグラス)という芝生の種を毎年蒔いています。このような芝生ピッチを、オーバーシード方式と呼び、秋に蒔いた冬芝は翌年の春から初夏にかけて人為的に弱らせて夏までに衰退させる作業を行います。この冬芝を衰退させて、ベースである夏芝を表面に出す芝種の切り替えの過程をトランジションと呼びます。

〜新横浜公園ナチュラルガーデン ブログ〜    2022年7月

 

先月誕生した新しいガーデンは、道の曲がり角に位置しガーデンの中にも曲がった小径があります。

道を曲がった先に何があるのか、ワクワクするようなガーデンをイメージし植栽や小径をデザインしてみました。

ポール・スミザーさんがいらした時に、そのことをお伝えし、ガーデンの名前を相談したところ"ワインディング パス"(Winding Path=曲がり道)と

命名して下さいました。

 

花盛りのエキナセア パープレアに、さっそくアゲハチョウが蜜を吸いに来ています。

ナチュラルガーデンブログ202207 (1).jpg

オミナエシ                       ヘリオプシス'ブリーディングハーツ' 

ナチュラルガーデンブログ202207 (9).jpg

 第3駐車場にあるボーダーガーデンでは、梅雨入り前に切り戻したキャットミントがまた、きれいな葉を出し、花も咲き始めました。

鮮やかなオレンジ色のオニユリも咲いています。

 ナチュラルガーデンブログ202207 (3).jpg

 

春から咲いている植物の中には、すでに種をつけているものがあります。

ハリネズミのようなシードヘッド(種を付けた花がら)のエキナセア パリダ

 

6月上旬の様子                        7月下旬の様子

ナチュラルガーデンブログ202207 (4).jpg

  

種のサヤがユニークな形のオキシペタラム ブルースター

 6月上旬の様子                       7月下旬の様子

 ナチュラルガーデンブログ202207 (5).jpg

 

 ロータリーガーデンのルドベキア マキシマ

 6月中旬の様子                       7月下旬の様子

ナチュラルガーデンブログ202207 (6).jpg

植物のシードヘッド、よく見ると個性的で楽しいですね。

 

ロータリーガーデンでは、明るい葉色が美しいカンナ ベンガルタイガーやコレオプシスデージー フルムーンの花が、暑さに負けずに揺れています。

 ナチュラルガーデンブログ202207 (7).jpg

 

記事作成:貝瀬洋子(studio nazuna)

ナチュラルガーデンブログ202207 (8).jpg

 

芝生観察日記 第127話

芝生観察日記の第百二十七話です。

令和四年7月21日(木)

 16日、17日の両日、今年3回目のコンサート、関ジャニ∞デビュー18周年の記念ライブ『18祭』が開催されました。

記録的な早さで6月27日に梅雨明けが発表されたと思いきや、今月に入ってからは梅雨に逆戻りしたような天候が続き、先月のコンサートによるストレスから回復してティフトンが勢い良く匍匐茎を出し始めた矢先、気温低下と曇天、多雨という芝生にとっては好ましくない天候に見舞われました。

そのため、猛暑で勢いを無くし、衰退しかけたライグラスが勢いを取り戻し、反対にティフトンは匍匐の勢いが止まって、緑度も低下する中でコンサートの設営が始まりました。

①コンサート前全景.jpg

コンサート後全景.jpg

   左:コンサート前日              右:コンサート翌日

 結果から先にお伝えします。今年開催された3回のコンサートで一番ストレスが大きいように感じます。

上の写真でも判ると思いますが、コンサート前後で緑度に差があります。陽の加減もありますが、コンサート後は明らかに黄化しています。

コンサートの後は、芝生の保護材を設置するため日照不足と蒸れによって多少なりとも黄化はしますが、その度合いを極力少なくするため毎回、コンサートが開催される時期や芝生の状態、前後の利用など、様々な要件を考慮して前後の作業計画を立てるほか、芝生保護材の選択を行います。

 今回のコンサートでは、テラプラスとアミーを組み合わせました。テラプラスは、芝生保護材として最もポピュラーな資材です。ただ、テラプラス単体で使う課題として芝生面と接する円形脚部の跡が芝生に大きなダメージを残します。

④アミー無しテラプラス跡.jpg

 写真は、過去のコンサート後にテラプラスを剥がした様子です。円形脚部以外は、日照不足による黄化はありますが、荷重が掛からないので芝生へのストレスは比較的軽めです。ただ、円形脚部は荷重を受けているので圧し潰されてしばらく回復しません。

 コンサート後、次の利用まで十分な養生期間を設けられるならこのまま自然な回復を待つのみです。しかし、今回もそうですが2週間後にはJリーグが予定されており、少しでも回復を早めるために近年は芝生保護材の下に緩衝材を入れるようにしています。現在、芝生保護材と緩衝材について数種類の組み合わせパターンがあり、それぞれ長所と短所はありますが、これだけ使い分けているのは日産スタジアムだけではないでしょうか。

③アミー+テラプラス.jpg 今回のコンサートでは、テラプラスの下にアミーという緩衝材を組み合わせました。

⑤テラプラス裏側.jpg⑥アミー.jpg 

 テラプラスの裏側、そしてアミーはこんな感じです。網の目だから『アミー』実にべたな名称です。

 テラプラスに以前のような円形脚部はありません。アミーを組み合わせる前提で全て取り外されています。そのため、このまま設置すると格子状に芝生に切れ目が入ってしまうのでアミーを敷くことで荷重が分散されて、格子の跡も付き辛くなります。

⑦コンサート前センター定点.jpg⑧コンサート後センター定点.jpg 今回のコンサート前後の写真です。左がコンサート前、右がコンサート翌日になります。

⑨コンサート前センター接写.jpg⑨コンサート後センター接写.jpg

 そして、上記の接写です。写真では違いが分からないかもしれません。なんとなく右側、コンサート後の方が茶というか黄色っぽく見えませんか。黒っぽく見えるのはライグラスが衰退して枯れた状況です。アミーを敷いたことで格子状の跡は目立ちませんが、蒸れと日照不足の影響はどうにもできません。

 近年は毎年が異常気象で、普通が通用しないのでトランジションだけでも試行錯誤ですが、3カ月連続のコンサートはなかなか難しいものがあります。

 この後、2日、3日と経過するに連れて黄化した葉がふるわれて、密度が減少します。その後、天候にもよりますが新芽が出て回復に向かいます。今回のコンサートで残っていたライグラスは殆どが衰退しました。張替えの必要は無さそうですが、トランジションの進捗としては、コンサート前が7~8割程度でしたから5~6割程度まで後退した印象です。

 30日に控えるJリーグ、首位を走る我らが横浜F・マリノスにとって2位アントラーズとの大事な一戦です。限られた時間で我々も最善を尽くしたいと思いますが、人間ができることには限界があります。

何よりもお天気を願うしかありません。

前の5件 6  7  8  9  10  11  12  13  14  15  16