観察日 : 2022年 12月4日(日)、16日(金)、20日(火)
場 所 : 水路、大池
生きもの: ドブネズミ、アオサギ、カワウ
記事作成: 阿部裕治(NPO法人鶴見川流域ネットワーキング)
茂みの音の正体 12月4日(日)
ガサガサ、ガサガサガサッ。観察会のリース作りのために、メタセコイアの実を拾っていると、近くの水路の茂みから聞こえてきました。最近、チャ、チャ、チャと鳴いて動き回るウグイスを確認していましたが、鳴き声は聞こえてきません。ガサガサの音は大きく、枯草の揺れ方は、鳥ではないような感じを受けました。揺れている場所に集中して、カメラを向けていると、枯草の揺れが大きくなり、出てきたのはネズミ。少しだけ姿を現すと、すぐに茂みに戻っていきました。頭胴長は、20㎝以上はあったでしょうか。水辺環境であることも考えるとドブネズミかと思わます。この水路では過去にもネズミを確認したことがありました。水路斜面に巣穴を作って暮らしているのでしょう。 ガサガサした音が聞こえてきた場所
出てきたのはネズミ ドブネズミかと思われます
日向ぼっこ 12月16日(金)
縦に細長い大きな灰色の物体。水路を見通すと、遠方に見えました。あんな形の岩があったかなと思い、双眼鏡を手にしてのぞくと、ある鳥であることが分かりました。以前見たときは、初夏の暑い日。久しぶりの姿を懐かしく観察していると、やがて頭を出してくれました。アオサギです。
初めて見たときは、こんな姿をするなんて面白い。気温が高かったため、体温を下げる行動なのだろうと思いました。今回は、寒い日で、南向きの日の当たる斜面。体を温めるために、日に当たっていたのでしょう。
こんな岩があったかな?
アオサギでした 南向きの水路の斜面にいました
過去に観察したときの姿
鵜呑み 12月20日(火)
公園に到着したのは、お昼頃。大池に飛来しているカモなどの様子を確認しようと水面を見渡すと、カワウが魚と格闘していました。これは大物を捕えたに違いない。すぐにカメラを向けて連射しました。勝負は、1分もたたないうちに決着。魚は、カワウの喉を通っていきました。まさに鵜呑みです。
撮った写真を拡大してみると、捕らえた魚は、オオクチバスのようでした。カワウの上の嘴(くちばし)が、魚の鰓蓋(えらぶた)に突き刺さってくわえており、その後、あまり暴れることなく飲み込まれたことを考えると、経験で魚の締め方を学習したのかと驚きました。
食べものも物事も鵜呑みはNG。しっかり噛んで、よく理解して。
鰓蓋(えらぶた)から上の嘴(くちばし)を差し込んでいるよう。
魚を頭から丸のみです。
魚を飲み込んだカワウ
新年あけましておめでとうございます。
旧年中は多くの皆様に新横浜公園(日産スタジアム)をご利用いただき、誠にありがとうございました。
ここ数年、新型コロナウイルス感染症の影響で多くの皆様をお迎えするイベントが開催できていませんでしたが、昨年は感染症対策を施すことで再開したイベントも多くあり、活気溢れる1年間となりました。
昨年を少し振り返りますと、2018年以来4年ぶりに有観客でコンサートが行われ(乃木坂46・Mr.Children・関ジャニ∞)、全国各地から多くの方々にご来場いただくことができました。
その他にも、3年ぶりの開催となった「日産スタジアム・サイクルパークフェスティバル」や、ヴァンフォーレ甲府の優勝が記憶に新しい「天皇杯 JFA 第102回全日本サッカー選手権 決勝」、昨年から横浜市をホストタウンとして活動する横浜キヤノンイーグルスが所属する「JAPAN RUGBY LEAGUE ONE」などが行われました。
2022明治安田生命J1リーグにおいては、横浜F・マリノスが3年ぶりにリーグ優勝の座を奪還しました。優勝を決めた敵地でのヴィッセル神戸戦では、日産スタジアムでパブリックビューイングが行われ、多くのサポーターと優勝の瞬間を分かち合うことができました。
本年も新年の恒例行事となっている歳時記イベント「凧揚げの日」を始まりに、皆様にとって身近な公園・スタジアムであり続けられるよう、様々な取り組みを進めてまいります。
本年も変わらぬご愛顧のほど何卒お願い申し上げます。
〜新横浜公園ナチュラルガーデン ブログ〜 2022年12月
12月も下旬になり、急に寒さが厳しくなってきました。
ナチュラルガーデンも、少しずつ冬色の景色になってきています。
ワインディング パスには、この季節、葉や枝の色が美しい植物も植えられています。
左側の写真、下のほうの黒っぽい葉は、アジュガ チョコレートチップ
真ん中の赤い葉は、ヒマラヤユキノシタ(ベルゲニア ダークマージン)
上のほうの黄色い葉は、シモツケ ライムマウントです。
右側の写真は、シラタマミズキ(コルヌス アルバ'シベリカ')。葉が落ちた後の赤い枝も魅力的なので、少しずつ増やしていきたい植物です。
6月にクリスマスローズ(ヘレボルス)を25株ほど植えましたが、花の種類の表示がなかったので、これからどんな花が咲くかは、咲いてからのお楽しみになります。1番初めに咲いたのは、こちらの白い八重の花でした。
よく見ると、11月に植えた球根がもう芽を出し始めています。
樽型のコンテナでは、11月に植えた一年草のストックやパンジーが、冬のガーデンに彩りを添えています。
ロータリーガーデンでは、いつの間にかピンク色のアワユキエリカが咲いています。ミューレンベルギアの間には、ルドベキア マキシマの美しい葉が、寒さの中でも残っていました。
記事作成:貝瀬洋子(studio nazuna)
〜新横浜公園ナチュラルガーデン ブログ〜 2022年11月
この季節でも、"ワインディング パス"のエキナセア パープレアやブッドレア 藍姫は、ずっと花を咲かせてくれています。
11月のメンテナンスは3回行いましたが、3ケ所のガーデンに色々な球根を植え付けました。今回も、日産スタジアム運営ボランティア グリーン&クリーン部会の皆さんが、活躍して下さいました。作業がしやすいように、グラスの葉を縛り、自然な感じに生えてくるよう、球根をばらまきながら植え付けていきます。
ボーダーガーデンとロータリーガーデンは、防草シートが敷かれているため、カッターでシートを切りながら植えていくので大変でした。
スノードロップ、ムスカリ、シラー・シベリカ、スイセン、チューリップ、バイモユリ・・・。どこに、どんなお花が咲くのか、春が楽しみですね。
"ワインディング パス"の樽型コンテナは、冬でもお花を楽しめるよう、パンジーやストックなどに植え替えました。
ラベンダー、シロタエギク、スティパ テヌイッシマ、ユーパトリウム ミルシニテスは、それぞれ葉の色や形が全く違うので、面白いですね。
ロータリーガーデンは、ミューレンベルギア カピラリスの穂がフワフワと風に揺れて、とても美しい光景です。
記事作成:貝瀬洋子(studio nazuna)
観察日 : 2022年 11月18日(金)
場 所 : 大池
生きもの: コガモ、オカヨシガモ、ハシビロガモ、キンクロハジロ、オオバン、バン、ノスリ、ゾウミジンコの仲間
記事作成: 阿部裕治(NPO法人鶴見川流域ネットワーキング)
すっきりとした青空。ソメイヨシノやエノキなど、落葉樹の紅葉が映えます。大池は、11月に入ってようやく冬鳥のカモ類や、オオバンが多く見られるようになってきました。
常連のコガモ、オカヨシガモ、ハシビロガモ、キンクロハジロの多くは、対岸のガマやアシなどが生える水際で休んでいましたが、観察していると徐々に水面に展開して泳いで移動したり、餌をとり始めました。数は、コガモ15羽、オカヨシガモ10羽、ハシビロガモ40羽、キンクロハジロ3羽ほどでした。
手前黄色はエノキ。池沿い奥がソメイヨシノ
オカヨシガモ(カモ科) コガモ(カモ科)
換羽(かんう)が終わるまでもう少し
キンクロハジロ(カモ科)
ハシビロガモ(カモ科) 採食している様子
ハシビロガモは、特徴的な幅広の嘴を水につけ、プランクトンを濾しとって食べるといわれています。夏の大池にミジンコ等のプランクトンが多いことは、生きもの観察会の顕微鏡観察で確認していましたが、冬はどうでしょうか。プランクトンネットを使って調べてみました。ネットを投げて、4mほど引いた結果は写真のとおり。ものすごい数のプランクトンがとれました。顕微鏡で見ると、ほとんどがゾウミジンコの仲間。冬もこれだけの食べものがあるのであれば、ハシビロガモが多く飛来することにも納得です。
すごい数のプランクトン ゾウミジンコの仲間
※新横浜公園四季折々の生きもの観察会 第1回「池の生きものを観察しよう!~微生物編~」で顕微鏡の観察を行いました。その様子も是非ご覧ください。
https://www.nissan-stadium.jp/blog/2021/06/20216191.html
黒い羽色に、白いひたいと嘴が特徴的なオオバン。集団で岸辺の草地に上陸して草を食べる風景が、また見られるようになりました。オオバンは秋から春にかけての越冬シーズンを過ごします。同じクイナの仲間で留鳥のバンは、成長と幼鳥を見ることができました。
オオバン(クイナ科) 集団で草を食べている様子
バン(クイナ科) バンの幼鳥
越流堤防下流側の河川カメラの上にとまっているノスリ。やがてハシボソガラスが3羽やってきて、モビング(疑似攻撃)を始めました。かすめるように飛んだり、鳴いたりしますが、ノスリはカラスの様子を伺うも手出しすることはなく、どっしり構えて受け流しているようにも見えました。肝がすわった沈着冷静なノスリでした。
ノスリにモビングするハシボソガラス