〜新横浜公園ナチュラルガーデン ブログ〜 2023年2月
ワインディング パスのクリスマスローズ(ヘレボルス)が咲き始めました。
形や色が様々で、楽しいですね。
11月にボランティアの皆さんと様々な球根を植えつけましたが、そのうちのシラー シベリカとスイセン ペーパーホワイトも咲き始めました。シラー シベリカは小さな花なので、よく見ないと気が付かないかもしれませんが、とても美しいブルーの花です。
さて、2月27日(月)に、日産スタジアム運営ボランティア グリーン&クリーン部会の皆さんと一緒にメンテナンスを行いました。
中央広場のカツラの木の根元には、今、パンジーが植えられていますが、こちらも今後、宿根草メインの植栽に変えていく予定です。この日は、来年の春に立派な株になるように、この時期ちょうど苗が出回っている、ラナンキュラス ラックス(キンポウゲ科キンポウゲ属)を植え付けました。
ロータリーガーデンとボーダーガーデンでは、宿根草の枯れた地上部を切り戻す、スプリング カットバックという作業を行ないました。チューリップの芽を踏まないように気を付けながら、枯れた部分を根元から切っていきます。
ミューレンベルギア カピラリスもきれいにカットバックして、春を迎える準備ができました。
ロータリーガーデンでは、スイセン ティタティタが咲き始め、フリチラリアがたくさんの蕾をつけています。
春はもうすぐですね。
記事作成:貝瀬洋子(studio nazuna)
観察日 : 2023年 2月27日(月)
場 所 : 大池、水路
植 物 : ネコヤナギ、オオイヌノフグリ、ホトケノザ
動 物 : ヒメタニシ、キタテハ、ミコアイサ、ツグミ、アオサギ、カンムリカイツブリ
記事作成: 阿部裕治(NPO法人鶴見川流域ネットワーキング)
毎年恒例、目のかゆみとくしゃみで春を感じている今日この頃です。新横浜公園の生きものはどうでしょう。投てき場そばのネコヤナギは、花芽の覆いが取れはじめ、白銀の毛が出現。足もとの草は、まだ枯れているところが多いものの、オオイヌノフグリやホトケノザの花が目立つようになってきました。水路のヒメタニシも動き出しています。
この日の最高気温は18℃。暖かくなったため、越冬していたと思われる3匹のキタテハにも出会うことができました。
ネコヤナギ
オオイヌノフグリ(右下)とホトケノザ(左上) ヒメタニシも活動再開
陽を浴びるキタテハ
ミコアイサは、1月末頃に無事に雄がやってきてくれたようです。待っていた雌も観察者も一安心だったことでしょう。ツグミも遅れて到着。2月中旬頃からよく見かけるようになりました。
大池の水辺にいたアオサギは、普段とは少し違う色合い。嘴(くちばし)の根元あたりや、足に赤みがあります。この時期に見られる婚姻色です。水際突堤付近で見つけたカンムリカイツブリは、上流へ泳いで移動していき、球技場前あたりで集中的に潜水を開始。写真は撮れませんでしたが、たまにモツゴのような細長い魚を捕えていました。よく見ると夏羽への換羽がはじまっているよう。頭上には冠羽ができ始め、首の一部に濃い模様が見られました。
みなさんも生きものの春への変化を探してみてください。
ミコアイサ 雄は2羽飛来(撮影2月2日)
遅れて登場、ツグミ
婚姻色のアオサギ 婚姻色の出ていないアオサギ
(嘴の基部付近と足に赤みが出ます)
採食中に浮上したカンムリカイツブリ
観察日 : 2023年 1月4日(水)、12日(木)、25日(水)
場 所 : 大池、水路、メドウガーデンそば
生きもの: キマダラカメムシ、ツチイナゴ、ミコアイサ、エナガ、アオサギ、カワウ
記事作成: 阿部裕治(NPO法人鶴見川流域ネットワーキング)
1月4日(水) どこにいるでしょう
サクラの木の枝に刺さるキマダラカメムシ。メドウガーデン近くのサクラでモズの早にえを発見しました。写真を撮り、移動しようと、ふと足もとを見ると落ち葉の上にツチイナゴが。危なく踏んでしまうところでした。色合いが枯草と本当にそっくりです。ツチイナゴは、成虫越冬するバッタ。日を浴びに出てきたのでしょうか。大池では冬鳥として飛来したミコアイサや、エナガも観察できました。
早にえにされたキマダラカメムシ モズ(オス)
ツチイナゴ どこにいるでしょう
ミコアイサ(メス) エナガ
1月12日(木) ストレッチ?
水際突堤での観察を終えて、投てき場の方へ向かう途中。亀の甲橋下を通ると大池の柵の上にアオサギがいました。距離が近い。ここでカメラを向けると飛ばれると思い、横目で意識しながらも知らないそぶりで通過。少し離れた場所から振り返り、撮影を始めるとアオサギと目が合いました。バレバレでしたね。アオサギは、まあいいよといった感じなのか、顔の向きを戻して特に気にする様子なし。すると、左足をあげながら左の翼を広げ始めました。初めて見る動きです。立ち姿勢に戻ると、今度は右足と右の翼。ストレッチをしているような、ヨガのポーズにもありそうな不思議な行動でした。
アオサギと目が合いました。 こちらを気にする様子なし
左足を上げ始めました。 左足上げて、左の翼広げて
立ち姿勢に戻って 今度は右足と右の翼
1月25日(水) 寒波
10年に一度クラスと言われる寒波到来。朝はマイナス2℃まで冷え込みました。午前中、大池の様子を観察に来園。氷が張っていたのは、大池下流の湾奥の一部(投てき場付近)のみ。厚さは3㎜ほどでした。昨年1月7日は、しっかりと降雪あり、最低気温マイナス1.5℃で広く結氷しました。降雪があると氷が張りやすくなるようですね。(生きもの観察日記367参照https://www.nissan-stadium.jp/blog/2022/01/367.html)
突然、波が立ち始めたため、水面を見ていると、カワウが浮上。砕氷船のように水面を突き進むのか、潜って氷を割って浮上してこないかなど考えていましたが、予想は外れ。来た道を戻っていきました。
薄く氷が張っていました。 氷の厚さは3㎜ほど
波立ち、カワウが浮上
2022年1月7日の様子
〜新横浜公園ナチュラルガーデン ブログ〜 2023年1月
年明けはお天気に恵まれて、ポカポカ陽気が続いていましたが、1月下旬になって、厳しい寒波がやってきました。
そんな寒さの中ですが、ワインディング パスでは、スノードロップや水仙が咲き始めています。
さて、今回は冬のナチュラルガーデンのオーナメンタルグラスをご紹介しようと思います。ガーデンの中でアクセントとなるような装飾性の高いグラスのことをオーナメンタルグラスと呼んでいます。
植栽の中に効果的にオーナメンタルグラスを入れることで、周りの花を引き立たたせたり、植物をつなぐ役割をして植栽にリズム感が出たり、花の少ない季節にも活躍してくれます。一口にオーナメンタルグラスといっても、さまざまな種類がありますが、日の光に輝く穂や風にそよぐ葉は、自然の動きを感じさせてくれます。
下の写真は、夕暮れ時のロータリーガーデン。
ミューレンベルギア カピラリスの穂がキラキラと輝いています。
ワインディング パスに植えてある黄色いグラスは、カレックス オシメンシス エバリロ。常緑なので背景の黄色い針葉樹の植栽とともに、冬のガーデンを明るくしてくれています。
こちらのグラスは、スティパ(ナセラ) テヌイッシマ。
繊細な葉が美しく、冬の枯れ姿も楽しめます。
左側のカッコいい直線的な葉は、ティアネラ。春にとてもかわいらしい花が咲きます。
右側は、ロータリーガーデンの大きなニューサイランです。その立派な姿は、ガーデンの主役となる存在感です。
ボーダーガーデンでは、枯れ姿となったイトススキの間に、ちょっと珍しいミューレンベルギア リンドヘイメリが植えられています。どのような姿になるのか、実験的に植えてみました。同じミューレンベルギアでも、カピラリスのフワフワした穂とは、全く雰囲気が違いますね。ここは強い風が吹き抜ける場所で、植物がフェンス側に傾いてしまうのがちょっと残念なエリアです。
おや? よく見たらワインディング パスに誰かがドングリでお絵描きしてくれたようです。楽しいメッセージ、ありがとうございます。
記事作成:貝瀬洋子(studio nazuna)
観察日 : 2022年 12月4日(日)、16日(金)、20日(火)
場 所 : 水路、大池
生きもの: ドブネズミ、アオサギ、カワウ
記事作成: 阿部裕治(NPO法人鶴見川流域ネットワーキング)
茂みの音の正体 12月4日(日)
ガサガサ、ガサガサガサッ。観察会のリース作りのために、メタセコイアの実を拾っていると、近くの水路の茂みから聞こえてきました。最近、チャ、チャ、チャと鳴いて動き回るウグイスを確認していましたが、鳴き声は聞こえてきません。ガサガサの音は大きく、枯草の揺れ方は、鳥ではないような感じを受けました。揺れている場所に集中して、カメラを向けていると、枯草の揺れが大きくなり、出てきたのはネズミ。少しだけ姿を現すと、すぐに茂みに戻っていきました。頭胴長は、20㎝以上はあったでしょうか。水辺環境であることも考えるとドブネズミかと思わます。この水路では過去にもネズミを確認したことがありました。水路斜面に巣穴を作って暮らしているのでしょう。 ガサガサした音が聞こえてきた場所
出てきたのはネズミ ドブネズミかと思われます
日向ぼっこ 12月16日(金)
縦に細長い大きな灰色の物体。水路を見通すと、遠方に見えました。あんな形の岩があったかなと思い、双眼鏡を手にしてのぞくと、ある鳥であることが分かりました。以前見たときは、初夏の暑い日。久しぶりの姿を懐かしく観察していると、やがて頭を出してくれました。アオサギです。
初めて見たときは、こんな姿をするなんて面白い。気温が高かったため、体温を下げる行動なのだろうと思いました。今回は、寒い日で、南向きの日の当たる斜面。体を温めるために、日に当たっていたのでしょう。
こんな岩があったかな?
アオサギでした 南向きの水路の斜面にいました
過去に観察したときの姿
鵜呑み 12月20日(火)
公園に到着したのは、お昼頃。大池に飛来しているカモなどの様子を確認しようと水面を見渡すと、カワウが魚と格闘していました。これは大物を捕えたに違いない。すぐにカメラを向けて連射しました。勝負は、1分もたたないうちに決着。魚は、カワウの喉を通っていきました。まさに鵜呑みです。
撮った写真を拡大してみると、捕らえた魚は、オオクチバスのようでした。カワウの上の嘴(くちばし)が、魚の鰓蓋(えらぶた)に突き刺さってくわえており、その後、あまり暴れることなく飲み込まれたことを考えると、経験で魚の締め方を学習したのかと驚きました。
食べものも物事も鵜呑みはNG。しっかり噛んで、よく理解して。
鰓蓋(えらぶた)から上の嘴(くちばし)を差し込んでいるよう。
魚を頭から丸のみです。
魚を飲み込んだカワウ