芝生観察日記 第66話

芝生観察日記の第六十六話です。

平成26年12月26日(金)

 皆さまご無沙汰しております。平成26年も残すところ5日となりました。芝生観察日記も一年ぶりの更新となります。

 日産スタジアムの芝生の作業も今日が仕事納めです。今年最後の作業は、刈込みと液肥を散布した後に保温用のシートを掛けて年明けまでしばしの休養に入ります。

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 今年は、元日の天皇杯でマリノスが幸先よく優勝し、そのままの勢いでJリーグでも優勝という期待を持って我々もシーズンに臨みましたが、勢いに乗ることができず残念ながら7位という結果に終わりました。日産スタジアムもベストピッチ賞を逃し、揃って横浜アリーナで表彰をという願いは、今年も叶いませんでした。

 芝生の状況として、今年は近年になく気温の寒暖差が激しく、管理をする上では難しい一年となり、改めて生き物である芝生、そして自然と向き合う難しさを知る貴重な一年となりました。

 そんな一年を締めくくる大一番、天皇杯の決勝戦が12月13日(土)に開催されました。この大一番まで緑度を保ち、がんばっていたティフトンでしたが、今ではすっかり休眠に入り、退色してしまいました。写真でも判る通り、お世辞にも美しいとは言い難い状況です。                                          

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 2015年は、今のところ2月28日(土)のゼロックススーパーカップが使い始めとなる予定です。そして翌週にはJリーグも開幕します。ここから約2ヶ月かけて来シーズンに向けた芝生作りをしていきます。横浜市が神奈川県と共同で2019年のラグビーワールドカップに立候補しました。2020年の東京オリンピックではサッカーの会場候補にも挙げられています。  

 まだまだ先の話のようですが、「芝生は1日にして成らず」。2015年は長期的な視点で芝生作りをスタートさせたいと思っています。来年もよろしくお願いします。

はなの便り(53)

 冬になると植物の成長も鈍くなってしまいます。新横浜公園も春~秋に比べると、冬は花が少なくなって寂しく感じるかもしれません。そんな中、東ゲート橋のハンギングバスケットを冬用に交換しました。

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 東ゲート橋は新横浜駅から日産スタジアムにご来場いただく方のほとんどが通る道です。

 日産スタジアムへの入りとなるこの橋には、11ヵ所のハンギングバスケットが街路灯に設置してあり、四季ごとに花を交換しています。この冬は黄色や紫のビオラの花を中心に、葉が特徴的な白妙菊とアイビーが植えられています。ハンギングバスケットが皆さんをお迎えしますので、是非見に来てください。

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ビオラ

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白妙菊

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アイビー

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 年末が近づくにつれ、月日が経つのが早く感じるようで、ついこの間師走になったと思ったら、もうすぐ冬至になります。新横浜公園も本格的な冬となり、霜柱も踏めるようになりました。寒い日の朝は、階段や坂道は非常に滑りやすくなりますので注意しましょう。
 さて、新横浜公園フォトギャラリー12月度更新ブログです。今月は8枚の写真を更新しました!!その内の2枚を紹介します。
 まずはこの写真です。

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 新横浜公園テニスコート前のメタセコイヤの紅葉です。モミジのように赤くなく、茶色に紅葉するので目立ちませんが、春になれば鮮やかな黄緑色の新芽がでます。葉が落ちると寂しい樹木ですが、春が楽しみです。この写真の他にもモミジの紅葉やイチョウの黄葉の写真も更新しています。
 続いての写真は、12月に見えた虹の写真です。

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 この日の天気予報は一日中雨で、時より晴れ間が見られるとのことでした。虹がかかったのは朝8時頃。出勤時に虹に気づいたスタッフが撮影したものです。季節は関係ありませんが、虹は狙って撮れるものではないのでとても貴重な写真です。
 寒くて外に出るのが億劫になる気温になりましたが、フォトギャラリーを参考にウォーキングがてら新横浜公園へお出かけください。

かかしをいじめないで

  • 投稿日:

 今回のスタッフブログは残念なお知らせです。
 新横浜公園の名物として北側園地の田んぼの「かかし」があります。

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 かかしはスズメなどの鳥から稲穂を守るために設置するもので、新横浜公園の田んぼにも設置しています。新横浜公園のかかしは、田植えを行った市民の方々に作成していただき、家族ごとに個性豊かなかかしが田んぼの前に並びます。かかし作成イベントについてはこちらをご覧ください。稲刈りを行った後は、本来の役目は終わりますが、新横浜公園では冬も展示しています。冬になるとクリスマスの衣装を身にまとい、新横浜公園の名物として、写真を撮られたり、見にこられる方もいらっしゃいます。

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 今年もクリスマス仕様になり、公園を盛り上げてくれていたかかし達ですが、今年はクリスマスになる前に被害に遭ってしまいました。
 12月8日まで田んぼの前に並んでいたかかしが、9日の朝に見るも無残に壊されていました。

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 支柱が折られ、胴体もちぎられ、田んぼの中に投げ捨てられていました。このようなイタズラがあり非常に残念な気持ちです。現在、ボランティアさんにより修復を試みていますが、修復できるかどうかまだ分かりません。かかしを作成していただいた市民の方々、また、かかしを楽しみしている方々も悲しい思いをしております。この被害を受けて、来年度以降の対応を考えています。
 新横浜公園では夜間も含め、警備・巡回しておりますが、今回のようなイタズラや気になる点等がございましたら公園スタッフまでご連絡ください。

ヘイケボタル通信31

 ヘイケボタル通信31です。新横浜公園のヘイケボタルプロジェクト活動は、市民活動支援事業としてNPO法人鶴見川流域ネットワーキング(以下TRネット)さんが主体となり行っています。7年目となるこの活動も今年度から「ホタルが住み着く環境作り」に力を入れて活動しています。ヘイケボタルプロジェクト・今年のヘイケボタルの発生状況については前回のヘイケボタル通信をご覧ください。
 11月22日、この日は「ヘイケボタルが住み着く環境作り」の一環となるイベントが開催されました。
 まず、「ホタルが住み着く環境」は、ホタルの天敵・ホタルのエサとなる生き物がいるかどうかが重要になります。それを調べるため、水路の中の生き物調査を行いました。

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 長靴を履いて水路の中に入り、網を使って水路の生き物を探します。30分程度の探索で、ヤゴ、エビ、小魚、オタマジャクシ、貝など8種類の生き物を見つけることができました。下の写真に写っているのはシオカラトンボのヤゴです。

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 今回見つけた生き物の中で、ホタルの天敵となるのは、アメリカザリガニです。アメリカザリガニは食用ガエル(ウシガエル)のエサとしてアメリカから持ち込まれたザリガニで、関東以南で見られるザリガニはほとんどがこのアメリカザリガニです。
 そしてホタルのエサとなる生き物ではサカマキガイです。サカマキガイも外国から持ち込まれた貝ですが、ヘイケボタルのエサになります。アメリカザリガニという天敵がいるのは残念ですが、エサとなる貝類がいたのは良いことでした。
サカマキガイとその卵

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その他にも確認できた生き物を一つひとつ丁寧に説明していただきました。

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 続いて、水路に生える植物の管理として、セイタカアワダチソウの抜根を行いました。セイタカアワダチソウはアメリカ原産の植物で、現在では日本各地に広がっています。セイタカアワダチソウは根から他の植物の生育を阻害する物質を出す植物のため、日本古来から生えているオギやヨシが負けて育たなくなります。そして、種だけでなく、土中に茎を伸ばし広がっていくので、根から引き抜かないとなかなか取り除くことができない植物です。説明を聞いた後、みんなで力を合わせて引き抜きます。

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 背の低いものは簡単に取れますが、背の高いものは根も張っているため、少しコツがいるようです。

 最後に水路に堰(せき)を作る作業を行いました。新横浜公園の水路は水深が浅く、水の中で生息する生き物にとっては過酷な環境です。そこで、ある程度の水深を保つためにも堰を設置して生き物の生息環境をつくりました。

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 今回設置して堰の材料は木材のため、多目的遊水地であるこの公園に越流すると水に流される危険性があります。そのため、堰を設置した後、ブロックを設置して流されず、撤去も容易になるように考えていただきました。みんなで協力して堰を作ったらこの日のイベントは終了です。みなさんお疲れさまでした。
 ホタルが生息できる環境が少しずつ整ってきました。TRネットさんで育てているホタルも今のところ順調で、来年度の放流も期待できそうです。今後もホタルの観察会や放流イベントも行っていきますので、是非イベントにご参加ください。
※本来、公園内は生き物や植物の捕獲や採取を禁止しております。今回もイベントのために許可を得て行い、イベント終了後は水路に戻しました。

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